英製ワクチン「安全」とEU当局 各国は再開へ、血栓の調査継続
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そもそも500万人に30人というような割合の報告でしたので、「仮に因果関係があったとしても」リスクが利点を上回るということは考えにくい状況でした。
今回話題にあがった「血栓」が副作用となりうる医薬品としては、ピルやCOVIDで用いられるステロイドがあげられます。
また、COVID自体でも血栓症の合併が多いことが知られています。
感染をして発症するリスクが高い合併症であることもまた、仮に稀な副反応として報告されたとしてもワクチンをすすめたい理由として挙げられるかもしれません。
ただ、今回の件のように、有害事象を広く集め、安全性データを明らかにしていくプロセスは非常に重要です。今後も継続されていく上で、再度同様のイベントがあるかもしれませんが、「ますます危険なワクチン」になるわけではなく、私たちの安全を高めるためのプロセスだとご確認いただければと思います。EMAの判断が示され、それを受けたEU各国が直ぐに再開を決めました。今回は接種数に比べて報告数が極めて少ない血栓症という事象についての評価であり「効果が危険性を上回る」判断になったことは当然と言えば当然です。ただ、この当然のことについて、規制当局が科学的に評価し、意思決定し、公表していること、その一連のプロセスが速やかに、透明性高く行われていることが重要です。このような体制が機能していることが、ワクチン接種への安心に繋がります。
よく薬剤の話をする際「リスクとベネフィット」の話をしますが、まさに今回EU当局はベネフィットが勝るため安全と判断されたようです。ワクチンをうてば血栓がとぶのはいささか解釈に苦しみますが、そういったケースがあったのも事実。血栓関係の因果関係は否定できないとの事ですが、今後世界中でアストラゼネカ製ワクチンの接種が広まってくる中で、研究結果に関心を持って置かなければならない事項かも知れません。