ブルーオーシャンには手を出すな、「苦手なこと」こそ人に任せるな……ドワンゴ創業者・川上量生が語る、常識外れの事業創造論【連載 FastGrow Conference 2021】
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>競争相手がいるところを選ぶんです。ただし、「強そうに見えて、ほんとうは弱い」プレイヤーを相手に選ぶことが重要です。強そうな相手とは、すでに一定の成功を収めているプレイヤー。そういったプレイヤーが生息している海には、当然エサがあるわけです。本当に強い相手とは競争しても負けてしまいますが、中には「強そうに見えて、本当は弱い」プレイヤーもいる。そういった相手を見つけることが重要なんです。
熾烈な競争を避け、最小のコストで勝てる相手との競争に挑めるマーケットを選ぶ。これがポイントだと考えています。
>つまり、「決裁権を持った経営トップが、いかに長い時間思考できる体制をつくるか」がアイデア勝負では重要になる。経営トップは暇になって、企画の考案や決裁にだけ時間を使うべきだと考えています。でも、経営トップって忙しいですよね。「経営トップがいかに暇になるか」が次なる課題になるわけです。
>自分は得意なことをやって、苦手なことを誰かに任せようとする経営者は少なくないと思いますが、新規事業の立ち上げにおいてこれはやってはいけません。なぜならば、コントロールできなくなってしまうから。
自分が得意なことは、誰かに任せてもコントロールできるんです。たとえば、マーケティングが得意な経営者なら、ちょっと数字を見れば問題が発生していることに気付き、指示を出せますよね。でも、マーケティングに関する深い知見を持っていない経営者だとそうはいきません。気付けば手遅れになっていることもあるでしょう。
経営者は自分も含めて「誰も分かっていないこと」にコミットすべきでしょう。新たなチャレンジの肝は、誰も分からないことをうまくやれるかどうかにかかっているんですから。
誰かに任せてもいいのは「自分が得意なことだけ」。そうすることで、トップがすべてコントロールできる状況をつくる。これが新規事業創造における、大きなポイントになります。