平均16秒で返信。ECチャット機能が中国にもたらした経済効果
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記事で紹介されているタオバオ専用のチャットツールは「阿里旺旺(アリワンワン)」ですね。
中国の青空市場や個人商店などでは買物の際の値引き交渉は日常的に行われています。最近は減ったが、以前はスーパーマーケットや百貨店などでも値引きを求める客を見かけました。そこでチャットによって、ネット・ショッピングでも値引き交渉をできるようにしたのです。
最近では値引きお断りの出店者も多いのですが、これは値引きだけではなく、チャットでリアルタイムに販売者と話をすることで、利用者に安心感を与えるという効果がありました。
このチャット機能がタオバオ成長の要因の一つだと言えます。
注目のコメント
ECチャットにより2000年代前半から培われた「販売者と常にオンラインでコミュニケーションしながら買う習慣」
中長期的に見るとそうした面も近年のメガトレンドである
・「ファンコミュニティでの製品開発参画」
(所謂D2C/C2Mの流れ)
・「ライブコマース(より高度で即時性ある対応)」
(逆に単純なやり取りはチャットボットへ移行)
・「オンライン薬局(薬のEC)における処方薬販売」
(処方薬も24時間チャットで買える兆円レベル市場)
にも一部繋がっていると言えそうですタオバオなどのECモールに出店すると1日中ベタ付きのチャットスタッフを用意する必要があって、外注したりすると大体月3000〜5000元/人くらいのコストが発生します。
このチャットスタッフの接客いかんで商品の購入率、店舗の評価も変わってくるので非常に重要です。
これまでは安い人件費によって成り立ってきましたが、年々人件費は上がってきているので、EC店舗の運営において大きな固定費にはなっており、中国でECを始めようとする日本企業にとっても大きなハードルになっています。
それでも人間によるチャット対応は必要不可欠なので、まだまだこの文化が無くならないと思います。
ちなみに中国でBtoBのウェブマーケティングに取り組む場合、だいたい日本は問い合わせフォームや、電話経由が多いですが、中国はサイト内にチャットを設置していれば問い合わせの8割以上がチャット経由になります。
日本でもサイト内AIチャットbotが流行ってますが、中国的感覚でいうと「すぐ質問したい、買いたいと思って声をかけているのになんでロボットが対応するの」って思われるので、利用シーン、使い方は考える必要はあるのかなと思います。
中国ではヘルプ、Q&Aとかにはロボットのチャットが使われていることが多いです。