看護師らがストライキ コロナ下、相次ぐ退職に危機感
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人口比でみて欧米に優る病床数がありながら、欧米の数十分の一の感染者数、死亡者数で医療崩壊を招くのが我が国の医療体制の現状です。規制と思惑が入り混じって効率の悪い小規模医療機関が温存される環境が、新型コロナウイルス禍でかなり露になったように感じます。ストを起こさなければならないほど追い詰められた医療機関があるなら、効率の良いところが経営の一環として自然に統合するくらいの自由度が、日本の医療界にはあって良いんじゃないのかな (・・?
注目のコメント
医療機関が、新型コロナウイルスの流行で患者減少の影響を受けることは予想されています。高血圧や糖尿病など、慢性患者の診療に大きな影響は少ないものの、不要不急の患者さんが病院への通院を避けていました。
記事は、コロナ禍で経営が厳しいことから、「2019年夏~20年冬の賞与は4回連続で0.8カ月分にとどめられた、しかし政府からの補助金はあるはず」、「看護師らは、『地域医療を守るために』医療従事者を支える必要がある」ことを理由にストライキを行ったとのこと。何かしら違和感がありましたので、理由を考えてみました。
労働市場といわれるように、「市場=需要と供給のメカニズム」が機能するはずですが、日本の場合は「社会のため」の概念が日本人の美徳意識もあわせて、幅を利かせているようです。
経営者が「労働者に対しても貢献」する概念を美徳として持ち合わせるとバランスがとれて良いのですが、一方で、経営者はお客様に対する貢献が「美徳」であると労働者に説くために、滅私奉公的な状態がつくられやすくなっています。これが、やや古い日本企業をとりまく社会環境だと思います。
社会貢献は確かに大切ですが、労働者は社会貢献(=地域医療を守る)などを持ち出さずに、「好待遇をもとめて」でよいのではと思います。本来の労働者の行動として、何ら違和感はありません。経営者の社会的責任とは格段に要求度合いが違うのですから。それよりも、「良いところへの転職」により、「ますます社会に貢献する」いう考え方で動くことが、経営者への交渉力としては、最も効果的なカードだと思います。
(給料だけではありませんが)好待遇が出せない経営者は、当然に淘汰されてしかるべきで、そのような世界が健全な「労働市場」を創っていくと思います。欧米で待遇が上がりやすいのは、労働者の転職意識が高く、条件交渉力をもちやすいので、労働市場がつくられやすいことが理由だと思います。この話は、この病院がコロナ患者を受け入れているが故のことなのか、それとも、そうではなくて、コロナ患者は受け入れていないけれど、コロナの影響で病院を利用する人が減って経営が悪化したのか、で全然違う話です。
記事に出ている病院のHPを見る限りはPCR検査すらやっていないので、コロナ患者を受け入れているわけではないようですが、そうなると、経営悪化の責任は、まずは経営者が一義的に受けるべきものです。それは、今、日本で、世界でたくさんの企業や事業所がコロナの影響で苦しんでいます。その一例でしかないです。
この記事は、あたかも「コロナを受け入れている病院で看護師がストライキ」という誤解を生じさせます。