料理本ベストセラーで読み解く「コロナが変えた食トレンド」
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おいしいものを食べるために時間をかける
というのはとても贅沢なことです。パンを焼いて片手にパパッと食べるのとご飯を研いで炊飯器で40分という手間そして一人分を炊くのはなんか勿体無い、という格差がご飯離れを進めてきたのだと思います。私もそうでした。
イタリアでチーズ職人修行をしていた友人に聞いたのですが、職人仲間ではみんなでどこに食事に行くかというのは最大の関心事で
隣町の〇〇に一緒に食べに行くとなると1週間前からその話題で持ちきりになっていたそうです。
贅沢というのはちょっとした快楽の共有のために時間と手間をかけてその瞬間に気持ちを高めていくことができるライフスタイルなのかなと思いました。
私も農業を始めて15年。
馬車馬のように働いて食事はかき込んで終了という生き方ではなく、自分が食べるものもなるべくタネや苗から育てて、調理もして子どもたちなどに食べてもらう日常となりました。
何よりの贅沢だなと思います。
「サピエンス全史」によるとかつて火のない時代人類は1日10時間以上、食の獲得と噛み砕き、消化に時間を費やしていたとのこと。
食に時間をかけることのかけがえのなさに気がつく人が増えることでライフスタイル自体の考え方も変わっていくといいなと思います。食品スーパーの売れ筋を見ても、コロナ前はどんどんイエナカ時間が減る前提での品揃え強化でそれが売れていたのですが、今はイエナカ時間を豊かさにするものが売れやすく、ここは大きな変化でした。
コロナパンデミックは人々の食に関する考え方を変えてしまいました。自らクッキングすることで、食材本来のうまみや美しさを再認識した人も多いことでしょう。
素材を生かしながら、どう味付けしていくか、料理本は参考書になります。