ロボットで処方薬宅配を実験へ パナとアインHDが実験
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このニュースにある、ロボットやドローンの話は、「物流イノベーションへの実験に薬局も参加した」との内容です。家までロボットが医薬品を届けに来てくれるようになるには、技術以外の要件を満たす必要があります。
医療用医薬品の購入には医師の「診療」を受けた結果出された「処方箋」が必要です(薬機法の定めによります)。薬剤師は、その処方箋に基づき医薬品を販売します。その際、患者さんに対し「渡す医薬品についての説明をしなければならない」ことになっており、これを「服薬指導」といいます。
患者さんが医療用医薬品を受け取るまでに、「診療」「処方箋」「服薬指導」の3点セットが必ず必要になりますが、医薬品はどのような手段によって渡されてもかまいません。通常は、「診療」を受けた患者が調剤薬局に行き、「処方箋」を薬剤師に渡し、「服薬指導」を受けて医薬品を購入するということですが、「渡す手段」として、宅配便や宅配ボックスの利用は、すでに実用化されています。
コロナ禍において、厚生労働省は「オンライン診療」の基準を緩和しましたが、「オンライン服薬指導」ができるのは「オンライン診療」の場合に限るとの制限もかかりました。結果、オンライン服薬指導はほどんど進まず、「調剤薬局に行かなければ医薬品を入手できない」状況はあまり変化していません。