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当ニュースの背景はかなり複雑で、以下の4段階のプロセスからなります。
(1) てんかん性脳症の治療薬候補soticlestatは武田薬品工業(以下、武田)が発見した。
(2) 武田は、2017年に米Ovid社との間で、共同開発・販売契約に関する提携を行った。対価として、武田はOvid社から、契約締結時にOvid社の株式を受け取り、目標達成時(臨床第3相試験への移行)の報奨金として最大8,500万米ドル(約91億円)を受領する権利を保有した。
(3) 武田は、2021年3月3日に、グローバルでの開発および販売権をOvid社から取得した。対価として、Ovid社は武田から、契約締結時に1億9600万米ドル(約210億円)を受け取り【いまここ】、目標達成時の報奨金として追加で最大6億6000万ドル(約706億円)を受け取る権利を有する。臨床試験に必要となる資金は武田が全額負担する。
(4) 今後、武田が世界で開発し、成功した場合には武田が販売権を有する。販売額に応じて、二桁台前半から最大20%のロイヤルティーをOvid社に支払う。

一般的には、バイオベンチャーが医薬品候補を発見し、製薬企業が引き継いで研究開発をします。その時の報奨金は、以下により構成されます。
(a) 契約金:契約締結時に支払う
(b) マイルストーン:目標達成時の報奨金として受け取る
(c) ロイヤルティー:販売額に応じて受け取る

このことを理解した上で、Ovid社が武田から報奨金を受け取る理由について、上記(1)~(2)のプロセスがバイオベンチャー→製薬企業であることが一般的であるところ、今回の提携は逆順(企業→バイオ)で、武田が創成した医薬品候補を提携という形で導出、米国での臨床試験をOvid社に委託しました。それが委託先で成功、武田は世界での販売権を買い戻したくなり、実行したという解釈だと思います。契約のプロセスが「行って、戻ってきた」ので、理解に2倍の労力が必要です。この報道により、Ovid社の株価は対前日終値に対し一時約60%上昇しています(武田はこのニュース後約0.3%下落)。

soticlestatは、ドラベ(米では1.5万~2.1万人に1人発症)、レノックス・ガストー(同約1.1万人に1人発症)てんかん症候群患者の脳内における発作感受性を低下させ、発作を改善する可能性があるとのこと。
武田薬品が米国のバイオ医薬品企業のオービッド・セラピューティクス社から希少なてんかんに対する治療用試薬の世界的な開発・商品化の権利を最大8億5600万ドルで取得すると発表。
武田薬品工業株式会社(たけだやくひんこうぎょう、英文:Takeda Pharmaceutical Company Limited.)は、大阪府大阪市中央区と東京都中央区に本社を置く日本の製薬会社である。タケダ、Takeda、武田薬品とも略称される。日経平均株価及びTOPIX Core30の構成銘柄の一つ。 ウィキペディア
時価総額
5.83 兆円

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