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この本のコピーライトはどうなっているのでしょうか?
(ムスメ×2はドラえもん大好き)
あ、学術誌出版ビジネスは廃止賛成です 搾取ですねぇ、あれは 搾取されてるワタシがいうんですから
知的財産権を巡るトレードオフ問題については、数十年前から「法と経済学」が最も議論してきた分野と認識しています。すなわち、
①イノベーターに社会の進歩につながるような発明をどんどん行ってもらう経済的インセンティブを与えるには、敢えて一定期間の「独占」を認める必要、
②一方で、そのような「独占」を強く、長く認め過ぎてしまうと、アイディアの広範な利用を阻害してしまう。
という、それ自体はわかりやすい問題で、この問題の解決のため、かねてから法学界では、知的財産権の種類によって享受させる独占の程度を変えるとか、時間の経過とともに享受させる独占の程度を徐々に減衰させるとか、さまざまな提案が行われてきました。
本書では「知財権が人類の進歩を妨げる」といった、かなり大胆な提言がなされているように記事で書かれていますが、では近代以降の世界成長率の加速を十分説明できるのかという問題はあるでしょうし、現実の法制度を設計する上では、発明やイノベーションを「経済的利益を度外視して人類のために尽くしてくれるボランティア的イノベーター」に頼るという判断は、やや困難とも感じます。
現実の制度をより良い方向に動かしていく上では、知的財産権の強さと経済発展の関係などに関する、信頼できるデータが鍵になるように思います。
忙しいな。
リドレーは「繁栄」(これはなかなか面白かった)を超えるイノベーション論を語れているのだろうか。
最初に出てくるのはエネルギーのイノベーション。目次を見たけれどシェールガスがイノベーションかあ。価格帯の革命だと思うけど。
発明とは違う。積み重ねとかではなく、もっと偶発的なもので、自由が大事と言いたいっぽい。
読むかどうかわからないけれど、ジャーナリストが書いた本としては面白そうだが、過去から抽象化しようとする試みにイノベーションが感じられない。
本当に推薦の両氏は読んだんだろうか。
特に著作権に関しては難しく、世界中でその遵守度合いに関してはマチマチですが、その事実自体が立場によって大きくスタンスが変わるという何よりの証拠です。
個人的には、「知財権が産業の発展を妨げている」というのは事実であるが、一方で知財権は発明者・作家の権利としてあるべきだと思います。
「アイデアに投資を行った労力」に対し「無償」を求めることは、明らかに倫理的観点からおかしいでからです。
これは個人の権利と公共の福祉のバランスは何が最適かという永遠のテーマで、本書は「知財権が産業を守ってきた」という嘘にフォーカスしているだけで知財権が不要と言っているわけではないのだと思います。
このポイントを見落とすと、意見は極端な方向に傾きがちになると考えます
個人的には、イノベーションは品質が重要なタイミングと、量が重要なタイミングがあると思う。著作権(というかコストを伴う出版)や特許などは品質フィルターの役割を果たす。大部分の本や技術は大当たりしないが、大当たりするものがある。それが次の原資となる。
時間がかかり、当たるか分からないリスクが高い基礎研究含めた研究開発コストは、企業でも国の予算でも課題になる。もし著作権や特許といったものがなかったら、その原資はどうするのだろうか?
もちろん、著作権や学術誌ビジネスがよいのかとかは議論があると思う。そこはCreative Commonsなども含めて思いを含めて進化していると思う。
量を追ってイノベーションを加速・拡大させたいときはオープン方針があるし、品質をぐいぐい詰めるなどはクローズ方針もある。それぞれの方針や課題意識で対応できるインフラはあるから、それぞれの主体が自由意志でやればよいと自分は思っている。
3DプリンターやAI創薬などで開発投資を抑制できれば、それに合わせて知財制度もアップデートする必要は出てくるでしょう。
そういった意味で、この記事に書かれていることは、性悪説でみた知的財産権ということでしょうね。
ただ、それだけでは語ることができないメリットも大きいので、あまりバランスよく分析されているようには感じませんでした。
※個人的な見解であり、所属する会社、組織とは全く関係ありません