Daily Brief:国産ワクチン怖い、ロシア人

REUTERS/Shamil Zhumatov/File Photo

Daily Brief

世界で今起きている事

Quartz読者の皆さん、おはようございます。今日も、世界の「今」をお届けします(英語版はこちら)。

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  1. ハッカーは昨年、インドの電力網を標的にした。報告書は、インドと中国の国境紛争が激化した際に、中国のハッカーがシステムにマルウエアを仕込んだと指摘しています。
    Hackers targeted India’s power grid last year. A report claimed Chinese meddlers seeded the system with malware during a heated border dispute.
  2. 抗議活動は香港では珍しい光景となった。民主活動家47人が香港国家安全維持法の国家政権転覆共謀罪で起訴されたことを受け、数百人が2019年を想起させるような方法で街頭に繰り出しました
    A rare protest broke out in Hong Kong. After a new law saw 47 activists charged, hundreds took to the streets in a way that called 2019 to mind.
  3. ニコラ・サルコジに禁錮3年の判決。前フランス大統領は、捜査関係者に対して、自身に関する捜査情報を提供する見返りに利益供与を持ち掛けたとして、汚職などの罪に問われ、無罪を主張していました。禁錮3年のうち、2年を執行猶予、1年を実刑とする判決です。
    Nicolas Sarkozy sentenced to three years. The former French President was charged with corruption and influence peddling.
  4. 米民主党は「最低賃金引き上げ」を断念。与野党が50議席ずつの同数を占める米上院で、法案への賛否が同数で分かれた場合に、上院議長を兼任するカマラ・ハリス副大統領を含めた51票で法案を可決できるという特別ルールの「財政調整措置」。しかし、新型コロナウイルス経済対策法案に「時給15ドル(約1,600円)への最低賃金引き上げ」を盛り込んだままでは、この財政調整措置が適用できなくなる、との考えを上院の議事運営専門員が示したため、ジョー・バイデン政権は、最低賃金引き上げを断念して、1.9兆ドル(約202兆円)規模の経済対策法案の上院通過を目指すことになりました。
    US Democrats moved past the minimum wage. After a parliamentary objection, the Biden administration will continue the push for their $1.9 trillion stimulus package without raising the minimum wage to $15 an hour.
  5. 国際貿易に最適? シティグループ(Citigroup)によると、ビットコインは、今後、「国際取引で選択される通貨」になる可能性があるそうです。
    Best for global trade? Bitcoin might be it, according to Citi.
  6. 米国はメキシコとワクチンを共有するつもりはない…。メキシコのアンドレス・マヌエル・ロペス・オブラドール大統領との会談が予定されていますが、バイデン米大統領は、彼の要請には応じない見通しです
    The US won’t share doses with Mexico… Though expected to meet with Mexican president Andrés Manuel López Obrador, president Joe Biden will not fulfill his counterpart’s request.
  7. …ロシア人は自国製ワクチンを欲しがらない。ロシア人を対象にした調査によると、約60%の人が、パンデミックは生物兵器によって引き起こされたものだと考えています。一方で、世界保健機関(WHO)などが主導するワクチンの共同調達のための国際的枠組み「コバックス」(COVAX)からの供給を受け、コートジボワールとガーナでワクチンの接種が始まりました
    …and Russians don’t want their homegrown vaccine. 60% believe the pandemic was created as a biological weapon. Meanwhile, the Ivory Coast and Ghana have begun their rollouts.

What to watch for

緊迫のミャンマー情勢

REUTERS/Stringer NO RESALES. NO ARCHIVES.
REUTERS/Stringer NO RESALES. NO ARCHIVES.

ミャンマーの危機がますます激しさを増すなか、東南アジア諸国連合(ASEAN)の外相たちは本日2日、拘束された政治関係者たちの解放を目指して、国軍の代表者たちとオンラインで会合を開催する予定です。

ミャンマーをめぐるこれまでの経緯:

  • 2020年11月:アウンサンスーチー率いる国民民主連盟が議会選挙で、軍側が率いる野党に勝利。軍側は選挙のやり直しを要求。
  • 2月1日:総選挙後に初めて議会が招集されるはずだったこの日、軍が政府を掌握し、アウンサンスーチーとウィン・ミント大統領を拘束。
  • 2月3日:軍が、拘束された指導者たちを、Covid-19をめぐるガイドラインに従わなかったことや、携帯ラジオを所有していたことなどを理由に告発。
  • 2月4日: 市民によるデモが始まり、急速に大規模な抗議行動に発展。
  • 2月13日:軍は治安部隊による捜索や押収に関する制限を解除し、その後、治安部隊が著名な活動家数人を逮捕。
  • 2月26日:ミャンマーの国連大使がクーデターの中止を国際機関に訴え、翌日解任される。
  • 2月28日:警察との衝突で少なくとも18人のデモ参加者が殺害される

Charting India’s bitcoin concerns

インドのビットコイン懸念

英金融機関のシティ(Citi)からテスラ創業者のイーロン・マスクまで、誰もがビットコインに夢中ですが、インドの銀行はもう少し慎重に事を眺めているようです。

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インド準備銀行(RBI)のシャクティカンタ・ダス総裁は「暗号通貨に関するある主な懸念」と、その匿名性への懸念を表明しました。これは民間のデジタル通貨禁止につながる法案を検討しているインド政府の財政の安定へインパクトを与える可能性があるためです。


SURPRISING DISCOVERIES

世界のトリビア

  1. もう、やめて。中国が一部で実施しているPCR検査での肛門からの検体採取は「心理的負担が大きい」として、日本政府は、日本人へのこうした検査を免除するよう中国に要請しています。
  2. 巨大な氷山が南極大陸から分離した。それは米ニューヨーク市を超える面積で、専門家たちは次に何が起きるか待ち構えています
  3. これぞ本当のビンテージもの。考古学者らは、古代ローマの都市ポンペイの近くで無傷の儀式用の戦車を発見しました。この戦車は日常的に使用されていたものではなく、祭やパレードあるいは結婚式で使用された可能性が高いとみられています。
  4. 料理の再利用。日本の航空会社の機内食が、お弁当として登場しています
  5. 沈没したビール樽が盗まれた。アルゼンチンの地元の醸造家たちが沈没船でビールを熟成するというユニークなアイデアを試みましたが、泥棒がそれを持ち去ってしまいました

【今日の夕方は…】

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火曜夕方のニュースレターでは、「Impact」をテーマに今世界が直面しているビジネスの変化を捉えるトピックを深掘りしていきます。

気候変動がビジネスに与える影響を知るために、そもそも経済の発展において「自然」がもたらした恩恵がいかほどのものなのか、数字で見てみましょう。年間160兆ドル(約1京6,735兆円!)ともいわれる「自然資本」について知っておきたいことをまとめました。


先月のDaily Briefでは、英語での読み上げ音声をテスト配信しましたが、今後の展開の参考のため、読者の皆さんのご意見を簡単なアンケートでぜひお寄せください。

🎧 月2回配信のPodcast。最新回では、世界で活躍するサイケバンド「幾何学模様」のGo Kurokawaさんが編集部を逆インタビュー!? AppleSpotify

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