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開発のときはあらゆる故障モードを想定しながら開発をしていきますが、作業量オーバーについては想定よりもはるかに大きい負荷でも壊れないようにしているはずです。
なぜオーバーしたのか?
顧客のことを一番に考えるなら、隠さずに再発防止をしたほうがいいです。
そうしないとただでさえ、価値の薄れている銀行の意味がさらに薄れる・・・
===昨日のコメントより====(たくさんのいいねありがとうございます!)
2019年の新システム名は「MINORI」で約1000社が関係しているようです。
取りまとめ役であるみずほ情報総研(IR)の1次委託先だけで70~80社。2次委託先、3次委託先を合わせると約1000社。日本のITベンダーの10%が参加した総力戦。
【参考記事】
みずほシステム統合の謎、参加ベンダー「約1000社」の衝撃
https://xtech.nikkei.com/atcl/nxt/column/18/00942/082900007/
さて、障害原因の詳細分析は今後進むと思いますが、「過負荷」が原因となるトラブルは、今後のデジタル社会で更に増える可能性があります。今回の原因とは別かもしれませんが、サイバーの世界では、規模の急拡大が容易に起こりうるためです。フィジカル世界の延長線での経験的な規模見積が通用しなくなります。将来的な重要な技術として急激な規模拡大への対処技術が重要になります。その成功事例はスケールアウトのパラダイムを切り開いたgoogleですが、googleも数多くの失敗を克服して技術を積み上げてきましたし、今だに「取組み中」でもあります。もう一つ重要になるのは、同時に大規模になるリスクへの対処です。サイバー世界では、そのメリットの伝搬(広がり)スピードは凄まじいですが、トラブルの広がりも瞬時です。大規模リスクへの対処策が社会の安全・安心にとって最も重要かもしれません。
データ移行による過負荷で勘定系か過負荷になり、ATMと接続されている中継サーバが応答待ち状態になっていて、ATMがささったとか、、?
金融庁が報告徴求命令を出すという報道もあるので、詳細な報告書がでてくるのを待ちましょう。
金融機能があちこちに「溶ける」流れのなか、裏側の機能提供インフラとしての銀行の安定性は厳しく求められ、信頼のリカバリーはこれまで以上に難しくなりそうですね(個人顧客は時間が経てば忘れるとしても、BaaSソリューションを利用する非金融事業者のデューデリジェンスではそう簡単に見逃されないという意味で)。
もし長時間 顧客がATMの前で待つことを前提とするのなら 現在のプロセスと対応マニュアルを見直すことも早急に。
普段から、それなりの規模の企業の情報システムを担当しているものなら、どんなシステム変更であろうとも、本番移行作業は月末月初の繁忙期の本番移行は避けるはず。
負荷が集中することはわかっているのに、そんな移行計画を立てるわけがなく、そんな計画のレビューが通過するなんてあり得ません。
それとも、その処理ボリュームを読み違え、ハードウエアの事前の増強規模を見誤った?
それとも本当の原因は隠してる??
いずれにしても、これはお粗末です。
これまでみずほ銀行のシステムの取材を続けてきた日経BP社の報告を待ちたいと思います。
データ移行処理がたくさんあると、ATMにカード吸い込まれるんだ?
月単位の何かは、古い習慣の名残り。人間ベースの制約。
そろそろ、月や日単位の当たり前、バッチ処理に依存しない業務設計が求められている気がします。仕事は溜め込まない。 全ての商流で。
今後益々リアルタイムの価値は高まり、
オペレーションリスクも細切れに出来るでしょう。
◾️マイグレーションのリスクより
頻繁なクエリー実行を期待する設計から遠ざかってみると、何か新しいアーキテクチャが見えて来そうです。
例えば、顧客の入出金(実績記録の蓄積)と、業務用のサマライズは別物として実装してみる、ひとつのRDBに同居させない、などです。
毎回ガラガラポンの集計するのではなく、いくつものプールを設けて、個別のトランザクションを 他のトランザクションから隔離してみる、必要に応じたプール間の調整で全体を整合させるイメージも思いつきます。プールの壁が障壁となって、何らかのリスク低減も得られるかもしれません。もちろん各プールの粒度は、人間では到底コントロールできないレベルでも良いと思います。
夢のような話かもしれませんが、マイグレーションミスの防止だけでなく、バーチャル通貨やバーチャルワールド、パラレルワールド(シミュレーションによる加速未来計測やAI学習フィールド)との融合をも狙った、頻繁なデータスキーマ改造の余力も視野に入ってると素敵だと思います。
システムの安定稼働はビジネスでは生命線ですし、銀行の勘定系はより重要度が高いので再発防止を徹底していただきたいです。
こんなことを何度もしていたら、渋沢栄一はあの世で嘆いていると思います。