中国産レアアースは不当に低価格、底辺への競争に=工業相
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2021年1月15日、中国工業情報化部(日本でいう省に相当)は「レアアース管理条例」の草案を発表し、パブリック・コメントを求めています。日本の報道の多くは、この条例が米国の対中半導体輸出規制等に対抗するものだと位置付けており、米中貿易戦争ともいうべき様相の中でこの条例を捉えています。
中国は2010年に、尖閣諸島周辺海域で日本の海上保安庁に中国漁船が故意に衝突するという事案が発生した際に、日本がその漁船の船長等を逮捕したことに対し、レアアースの対日輸出規制をかけたという前科がありますから、そのように捉えられるのは当然だとも言えます。
しかし、中国には中国国内の事情もあります。中国は、2014年にレアアース専門の大企業を6社の設立を計画して以降、戦略物資としてのレアアースを管理しようと努めてきました。それでも、なかなかうまくは行っていないようです。条例では、輸出管理にも触れられていますが、その前に、許可された業者が採掘したものでなければ購入してもならない等の規則が定められており、採掘と製錬の区分も定められています。中国共産党が思う通りに、レアアースが戦略物資として利用できていないという危機感があるのでしょう。
もちろん、戦略物資として利用されるということは、国内での利用だけでなく、輸出も管理され、他国に対するインフルエンス・オペレーションにも利用されると考えられます。中国が制裁をかけるつもりはなくとも、ハイエンドのレアアースを高価格で販売したいと考えるでしょう。
いずれにしても、特定の材料や部品を一国に頼るのは危険です。その国との関係が悪化した際等に備えて、常に代替のサプライチェーンを準備し、さらには重要な物資であればあるほど自国内での生産も考慮すべきでしょう。うまいこと言った。
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肖氏は記者団に「中国のレアアースはレア(希少)ではなくアース(土)の値段で売られている。競争によるもので貴重な資源が無駄になっている」と述べた。レアアースって何に使われるものなのでしょうか?(無学ですいません)
Googleで検索してみました。→希土類元素とも呼ばれるようで、軽自動車や電気自動車の永久磁石に使用されるようです。
日本は消費量が多いということなので、安定的なルートを確保できるかどうかは一つ焦点となりそうですね。