「日本のマンガ文化を守れ」死ぬまで原画を集め続けた81歳マンガ家の遺志
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注目のコメント
矢口高雄のマンガは本当に素晴らしく、田園風景ひとつ描いても、木々や川の流れがこんなに息づいているマンガはほかに例を見ない。マンガだけでも偉大な人だけど、この原画美術館の活動はさらに意義深い。(「クールジャパン」をうたいながら、超基本的なところはこうして作家の「自助」に甘えている文化政策の状況に恥ずかしさも覚える)
矢口高雄の作品でぜひお勧めしたいのが、30歳まで働いた地方銀行時代を振り返る自伝作「9で割れ!!昭和銀行田園支店」(https://www.amazon.co.jp/dp/B00RKVYKOY/)。計算機がソロバンしかない昭和の地銀の現場が描かれるこれまた類例のない作品で、はっきり言って池井戸潤より面白い。マンガ家になるべく上京し水木プロに行ったらアシをしているつげ義春や池上遼一と会ってしまうくだりもヤバかった。