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先般の議会公聴会でパウエル議長は「現在ではM2に重要な意味合いはない。この知識は忘れる必要がある」と述べました。貨幣数量説的な説明は(特に日本の一部の人々に)未だに人気があるように見受けられ、それが日銀のQQEとして結実した跡もありますが、それほど現実は単純にできていないことをコロナ禍で確認することになりました(もっともコロナがなくてもそのようなことは知れた話だったわけですが)。

M2などマネー指標を持ち出してきて物価と結び付ける議論は「貯蓄」をマグマと捉え将来のインフレを危惧する論調にも通じるところがありますが、極めて表面的な理解だと私は思います。予備的動機で蓄えられた預金を前向きに受け止めることについては色々な議論があっていいはずで、ISバランスにおける貯蓄過剰と合わせて中長期的な視点で理解したいところです。

宜しければご笑覧下さいませ。
記事は貨幣数量説への批判になっていますが、ちょっと断定しすぎかなとも思いました
もともと貨幣数量説は大まかなモデルであり、単なる計算式ではありません(つまり大まかに言えば傾向性はあると思いますし歴史的には相関も見られると思います)
またパウエル議長の件の発言は「もっとM2(あるいはマネタリーベース)を増やして良い」というメッセージ(レトリック)だとも考えられます
あるいは、まだ流動性の罠下に近い状況なのだと言いたいのかもしれません(流動性の罠下ではそうなりやすくなります)
なんとなくですが、筆者の自説を時事的な発言に絡めて展開しているのかなという印象を受けます。もちろんそれ自体は悪いことではないですが、少し違和感を覚える研究者もいるだろうことはこれから経済学を学ばれる読者のために為念にて付け加えておきたいと思います
YとVを一定とする既存の理論に無理があるのは周知の通りのようですね。確かに日本はMを増やしたけどインフレになっていない。


「貨幣は経済取引を効率的に行うための交換手段でしかない」
この前提がそもそも違うのでしょうね。貨幣は資本を増やして投資を行い、GDPを上げる役割もあるはず。貨幣量が増えれば生産や消費が増える、と考えるのは一般的な考えからすると当たり前のようですが、貨幣数量説によると違うと。貨幣や金融、経済論はいろんな理論があって難しい。
プロピッカーを務めていただいている唐鎌さんの記事。「アメリカの金利上昇に対するドル円相場の反応は薄いが、それでも徐々に、しかし確実に水準は切り上がっている。やはり2021年に関しては「アメリカの金利上昇に応じたドル全面高」という基本シナリオは堅いのではないかと思われる」