中国「千人計画」、日本人研究者らに論文ノルマ…「著名な科学誌に2本」要求
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論文のノルマ、が誰から課されるかというと、直接の所属先である大学や教育省ですが、今は世界中で見られることですね。
米国やヨーロッパでもあります。中国でも「千人計画」であるとか外国人であるとかに関係なく、ほぼ全ての大学教員にノルマが課されています。雇用契約が1年単位になっていて、毎年ノルマを達成したかチェックされて、業績によって給与が上下し、解雇されるところもあります。昇進にはノルマを達成し続けることが必須です。
シンガポールの大学はノルマの要求が際立って厳しいし、マレーシアくらいの国でも、大学教員はノルマの達成のために血眼になっています。個人の雇用や給与だけではなく、国から配分される大学全体の予算も、ノルマの達成率で決まるので、大学の学長以下、学部長なども、教員に圧力をかけ続けて論文を書かせようとします。
日本は、そういった国々と比べて、際立って研究のノルマの要求が少ない、とはいえます。給与に多少反映されるところはありますが、終身雇用になれば、論文を書かなかったから解雇、ということはできなくなります。
もっとも、とにかく圧力をかけ続けて論文の数を増やすのがそんなにいいことなのかは、疑問の余地があります。知人のオックスフォード大学の教授も、「シンガポール国立大学で働いていた時はつらかった」と言っていましたが、本当に傑出した研究者であれば、放っておいてもどんどん研究します。そうではない人の方が多いというのはそうですが。千人計画という名の知的財産の簒奪行為。
全盛期を過ぎたサッカーや野球の選手が活躍の場を求めて後発国やレベルの落ちるチームに活路を求めるのとは本質的に違う。
ここまでくると学者のモラルにもかかってくる。特に他国の軍事開発に加担するような研究内容であるほど。
一方で、日本がケチで研究費を出さないからだと言う批判もあるが、研究者はすべからく守られるべきかというと疑問もある。
かと言って、一定の成果を出すことも求められるが、科学の研究は短期的な評価が難しいものも少なくない。本件のように論文数のノルマだけで縛るのも限界がある。
科学者中心の日本学術会議がそうした研究の芽を育ててることができているかと言うこと、これまた仲良し組織、村社会で回しあっていると言う懸念も拭えない。日本には、論文ノルマってないんですか?
さすがにありますよねぇ。なければ、衝撃。
だとすると、この記事、論点ずれてます。
千人計画の狙いとか、やらせてる計画の中身とか、そっちが重要と思います。