バフェット氏投資会社、自社株買い最高 大型買収困難で
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注目のコメント
「ownership of stocks is very much a “positive-sum” game」
今年のレターではこの一文ですね。
S&P500のうちの50社にダーツを投げて「as long as it never gets tempted to make changes in its original “selections.”」、つまりやみくみに入替えコストをかけて売買していない限り、「Patient and level-headed monkey」はだれでも儲けることができる、というところがバフェットらしい表現でした。
忍耐と分別があれば、良いビジネスを保有しているだけで猿でもオーナーシップとそのリターンを楽しむことができます。
ざっと読みましたが、パンデミックのこと、大統領選のこと、ビットコインのことなど、どれにも言及がなかったですね。年々、ページ数が少なくなってますし・・・フェードアウトモードでしょうか。
とはいえ面白いでのぜひ全文を読まれることをオススメします。
https://www.berkshirehathaway.com/letters/2020ltr.pdf
私が言っているのはP12あたりです。2020年末のBRK上場株ポートはアップルが43%を占める超集中投資。2019年末は30%でしたが、集中投資専門のヘッジファンドですらここまでのコンセントレーションを持つことは極めて稀でしょう。
もちろんBRKの価値は上場株ポートに加えて保険、鉄道、そしてエネルギー事業で構成され、その全体に対するアップル株の価値は約2割。一般的にコンセントレーションの上限とされる水準です。
covidや米議会襲撃事件をスルーしたことへの批判も多少出ていますが、今年はここもとハネ上がってる長期金利のことを考えながら年次レターを読むのが正しそう。
長期金利と株価は超長期では負の相関を持つものの、1年程度のスパンでは、どこまで先を織り込むかの違いにより、いろんなズレが生まれます。
レターは保険事業の余剰資金を株式に投じることのできるバークシャーの特異性を強調し、ここもとのダブル下落は誤りだとほぼ言い切ってる感じ。バリュエーション調整とは別次元の話として、コロナ収束後の経済過熱が高インフレをもたらし、本格的な金利高騰シナリオ、特に実質金利の高騰を株式市場が織り込む展開となるかは確かに、個人的にも疑問です。バフェット氏は、指数に対してITバブルで大負け、その後一気に盛り返した。奥野さんがはってくれているBerkshireのレポートの最初のページの1999~2003年までのリターンや、下記のTrailing 10 yearの1999年の凹みとそれ以降の盛り返し。今はバフェット氏が運用に実際にどれだけ関わっているかは分からないが、どうなるだろうか。
https://kernelwealth.co.nz/buffett-vs-sp-500/
自社株買いより事業投資をやっていくタイプだが、あえて自社株買いをするというのは、自社事業の評価が事業の将来期待に対して低すぎるというメッセージングも含むもの。