首都圏公立高、倍率低下なぜ? コロナ禍の意外な影響
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公立高校の倍率低下は様々な要因が考えられますが、N高・S高などの広域通信制高校の影響については全く記事で言及されていませんね。全く念頭にないのか、敢えて書かなかったのか、どちらでしょうか。
注目のコメント
様々な要因が重なってのことですが、
・中長期的な低下傾向(少子化)
・近年起こった変化(授業料軽減助成制度など)
・今年からの変化(コロナの影響、千葉県の受験一発方式など)
ともう少し因果構造を分けて考えた方がいいとは思います。
また、各都道府県の状況が混在して語られていることで、因果関係が読み取りづらい記事でもあります。
今年だけの変化を考えると、一発勝負の一般入試は避けられ(千葉県)、推薦入試の人気が上がった(東京都)という傾向はあるわけで、その場勝負の一般入試の方が推薦入試よりリスキーだという認識は広がりつつあると思います。
高校でも今後探究や思考力・判断力・表現力を重視するのであれば、それらの力をきちんと評価する推薦入試を強化してみてはどうでしょうか?その方が各学校の特色を出していく方針とも合致すると思います。高校改革は入試改革もセットです。都立高校の倍率の低下は、偏差値的に見て50を切るような学校と、工業、商業、農業の一部学科などに顕著でした。定員割れも多発しております。他方で、偏差値で中位以上の学校は総じてみれば、例年通りの倍率です。
ここ数年そもそも都立から、私立へのシフトが少しずつ進んでおります。大きな原因は私立高校の実質無償化で、年収で920万円までの世帯で授業料が無料ですので、「都立のしょうもないレベルの学校に行かせるならば、私立でいい」という傾向が強いです。上位校では、大学の附属校が、マーチだけではなくて、日東駒専レベルでも人気になっています。
そして今年は、コロナ禍のなか、メンタル的に不安定な生徒、ご家庭も多く、早くに安心を買いたい、ということで「私立単願推薦」を利用するケースがとても多いです。さらに昨年の緊急事態宣言への対応において、都立高校がほぼ無策であったことに対して、私立高校はオンラインの対応が進んでいる学校が多く、私立と都立の対応の差が際立ち、同じレベルならば都立よりも私立の方がいいのでは、という雰囲気も強まりました。
それら合わせての都立高校の倍率の若干の低下に繋がっています。この傾向は、来年度も基本的には変わらず、特に偏差値中位より下では都立離れが進むと思われます。