「ゆとり教育で子供がバカになった」という考えは完全に間違っている - 日本の学力は約20年間ずっと優秀
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そもそも、ゆとり教育にどっぷり浸かった世代がPISAのテストを受ける前から「PISAのテストが下がっているからゆとり教育はやめるべき」とマスコミが騒いでいましたからね。「この記事で出しているデータ、まだゆとり教育が始まりたてで、ほぼ詰め込み型の教育を受けた世代の結果なんですけど…」と思っていました。
補足すると、
ゆとり教育は段階的に進んでいて、実は1980年頃から始まり、その後1992年、2002年にそれぞれ大きな変更がなされました。世間的には2002年以降の教育をゆとり教育と呼びます。
僕が記憶しているのは2007年頃の事で、当時2006年のPISAの結果が下がったと騒いでいました。この頃の高1(PISA受験学年)が当時の新学習指導要領で学んでいた期間は2002〜2006年の5年程度という事になりますが、僕はこの5年分の教育成果をもって学力が低下したと決めつけるのはまだ早いのではないかと思っていました。
ちなみに2002年に小1だった世代(当時の新学習指導要領にどっぷり浸かった世代)が高1になるのは2011年ですが、実はその頃の世代が受けた2009年、2012年のPISAの結果によると、国際的な順位が連続して上がっています。しかも2012年の水準は、2002年以前の教育を受けていた世代の結果よりも高いです。
(https://www.google.co.jp/amp/s/s.resemom.jp/article/2013/12/04/16244.amp.html)
そもそもPISAの結果を物差しに使うのはどうなのかという議論もありますが、仮にマスコミの主張に合わせてPISAを基準にしたとして、ゆとり教育を長く受けた世代の受けたPISAの国際的な順位がそうでない世代に比べ高かったというのは事実です。そして少なくとも僕には、この事実をもって、ゆとり教育によって順位が上がったとマスコミが報じていた記憶はありません(そりゃ、それまであれだけ叩いておきながら言えるわけないでしょうけど)。
だからゆとり教育が失敗したというイメージは、単にマスコミによって形成されたもので、少なくともPISAの結果をもってして失敗だったとは言えないというのが僕の結論です。バカという語句が何を言っているかようわかりませんが、もうそうやって一つのものさしで子どもを測って、子どもを周辺化するのやめませんか?学力は一つの指標に過ぎないです。
私は、PISAやTIMSの点を上げるより声なき声に耳を傾けたり、マイノリティーについて考え、共感できる人を育てたいです。