米国株式市場=S&Pとダウ上昇、終盤に切り返す
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連邦準備制度理事会(FRB)のパウエル議長の半期に一度の上院議会証言を控え金融緩和縮小への警戒感に寄り付き後、割高感が意識されやすいハイテク株の売りが加速し、ナスダックは一時4%近く急落しました。
パウエルFRB議長は昨日、米議会で証言し、米景気改善に伴う物価上昇リスクを否定し、量的緩和策の早期縮小懸念の払拭に努めましたが、その内容に目新しいものはありませんでした。
債券利回りは高値圏でのもみあいに終始しており、FRBが平均インフレ率目標からイールドカーブコントロールへの移行に躊躇している以上、利回り上昇は当面続くのではないかと思われます。
ハイテク株などのグロース株は債券利回り上昇を受け、割高感から売り圧力に押されてますが、今後の決算の内容によっては、割高感があるという解釈にも変化が見られる可能性はあります。一方で、景気循環株は企業収益上昇の可能性と景気回復の楽観主義から年内は順調に推移するという見方も多く聴かれるようになってきています。コロナ禍の中で投資を始めた個人投資家が多いからか、ややパニック気味です。しかし、長期的に見ればこの程度のボラティリティは珍しいことでは ない。むしろ逆に、このボラティリティこそが株式投資に高いリターンをもたらす源泉です。投資で必要な能力は主に2つ、経済と企業業績を見透し力、逆境に耐える精神力です。長く機関投資家やっていると、後者の大切さを分かっていない人が多いことに驚きます。