中国外相、対話再開を米に呼び掛け-関係改善に向け新たな提案
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難しい問題を棚上げにして協力できる部分から協力するというのは、中国が関係を改善したい相手に対して持ちかける常套手段です。
中国は、米国や欧州各国が求める新疆ウイグル自治区における人権侵害等の問題を改善するつもりはありません。中国にとっては、共産党の統治を守るために行われる「正義」だからです。
一方で、米国から経済的軍事的圧力をかけられることも中国の発展を阻害して国内の不満を増幅しかねず、共産党の統治を危うくするかもしれません。
中国は、米国に対して協力の側面、特に米国が求める気候変動問題での協力を米国に強く働きかけていくでしょう。また、米国内の情勢を理解するために、ジャーナリストの肩書きは有効ですから、中国はジャーナリストに対する制裁解除も、米国に対する有効なインフルエンス・オペレーションや世論工作のためにも、強く求めていくと考えられます。バイデン政権は国内向けには厳しい対中姿勢を見せているが、中国はトランプ政権で課された不合理な制裁を解除してくれるという期待があるのだろう。バイデン政権がどう動くか、言い換えれば国内へのアピールを優先するのか、国際的な脱トランプを優先するのかが見えてくる。
中国は尖閣諸島問題も「とりあえず尖閣諸島の領有権は棚上げして友好条約を結びましょ」というスタンスで日本に歩み寄ってきました。その結果、日本はGDPで中国に抜き去られた頃から尖閣諸島周辺で強気の挑発行為を受けるようになります。
ここで米国が中国に完全に同調して手を取れば日本の二の舞です。バイデン政権には慎重に判断してもらいたいですね。