ワクチンで副反応の疑い 富山県の病院、首相官邸ツイッターで発信
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情報の透明性が確保されることは素晴らしいことです。同時に、情報を集めたり拡散するにあたっては少し偏りに注意を払う必要もあります。
ワクチンの有効性は、試験の中では数字として示されますが、個人レベルでは何も感じることができません。抗体ができたかどうかも、感染症にかからなかったという結果も、体の変化として感じ取れるものではありません。
むしろ本来重症になるはずであった人がワクチン接種後に軽症COVIDを発症した場合、実際にはそれもワクチンの有効性と考えられるものの、「ワクチンを接種したのに感染した」と感じられるかもしれません。
一方、副反応が出れば容易に身体の変化として感じられます。ワクチンの副反応には、発熱や疼痛など、自覚しやすい症状が並びます。
このように、病気を治す「治療」とは異なり、「予防」では有効性が見えにくく、副反応ばかりが見えてしまうことに注意が必要です。副反応の報道は今後も盛んに行われると思いますが、そればかり報告が目立ちやすく膨張されやすいという情報の偏りのリスクがあります。
副反応の報告を慎重に観察する大切さに変わりはありませんが、我々は大きな偏りのリスクに晒されていることにも注意を払う必要があります。情報の透明性はとても大事ですし、それが安心感にもつながります。
あとはその伝え方がとても大事で、騒ぎ立てたり不安をあおったりせず、
今回のような蕁麻疹などの副反応は起こり得ると想定されていること、起こり得ると想定してちゃんと対応が準備されていること、などが冷静に伝わるとよいなと思います。こういったちょっとした副反応やその後の状態変化もオープンにすること、その積み重ねがワクチンへの不安を取り除きます。重症化率が低いとか、そんな情報より余程価値があります。接種すべき人が安心して接種できることが一番です。