ワクチンで副反応の疑い 富山県の病院、首相官邸ツイッターで発信
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「ワクチンの副反応」については、死亡や一生障がいが残るような重篤なものと、数日で消失するものとを、分けて考える必要があります。
前者は、アナフィラキシーなど、後者は、接種部位の痛み・腫れ、倦怠感や発熱、頭痛等があり、その発生率は、現時点で出されているデータでは、前者では20万人に一人、後者は、1~7割程度となっています。
つまり、後者については、多くの方に出る反応であり、基本的に短期間で収まるので、それほど心配しなくてもよいと考えられます。
もちろん、ワクチンを接種するかの最終的な判断は、個々の方に任されるわけですが、少なくとも、報道や発表は、科学的・客観的、かつ、リスクとベネフィットを併せて論じないことには、ミスリーディングで、適切な判断を妨げるおそれがあります。
日本は、1970年代以降の予防接種禍により、ワクチン後進国となりましたが、今回の新型コロナワクチンは、日本のワクチン政策や開発製造が、さらなる後退をしていくのかの、判断の分かれ目にあるように思います。
少なくとも、歴史的経緯を無視して、「なんで日本は承認が遅いんだ、なんで国内メーカーが生産できないんだ」となるのは、個人にとっても社会にとっても、残念なことです。
注目のコメント
情報の透明性が確保されることは素晴らしいことです。同時に、情報を集めたり拡散するにあたっては少し偏りに注意を払う必要もあります。
ワクチンの有効性は、試験の中では数字として示されますが、個人レベルでは何も感じることができません。抗体ができたかどうかも、感染症にかからなかったという結果も、体の変化として感じ取れるものではありません。
むしろ本来重症になるはずであった人がワクチン接種後に軽症COVIDを発症した場合、実際にはそれもワクチンの有効性と考えられるものの、「ワクチンを接種したのに感染した」と感じられるかもしれません。
一方、副反応が出れば容易に身体の変化として感じられます。ワクチンの副反応には、発熱や疼痛など、自覚しやすい症状が並びます。
このように、病気を治す「治療」とは異なり、「予防」では有効性が見えにくく、副反応ばかりが見えてしまうことに注意が必要です。副反応の報道は今後も盛んに行われると思いますが、そればかり報告が目立ちやすく膨張されやすいという情報の偏りのリスクがあります。
副反応の報告を慎重に観察する大切さに変わりはありませんが、我々は大きな偏りのリスクに晒されていることにも注意を払う必要があります。情報の透明性はとても大事ですし、それが安心感にもつながります。
あとはその伝え方がとても大事で、騒ぎ立てたり不安をあおったりせず、
今回のような蕁麻疹などの副反応は起こり得ると想定されていること、起こり得ると想定してちゃんと対応が準備されていること、などが冷静に伝わるとよいなと思います。こういったちょっとした副反応やその後の状態変化もオープンにすること、その積み重ねがワクチンへの不安を取り除きます。重症化率が低いとか、そんな情報より余程価値があります。接種すべき人が安心して接種できることが一番です。