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全日空機 4人重軽傷の事故 原因はレーダーに表示されない雲

NHKニュース
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  • 国内航空会社 気象予報士

    レーダーで見ているのはあくまで雨粒であるため、雨を降らせる前の積雲についてはパイロットは目視で回避するしかありません。特に発達中の積雲の場合は強い上昇気流を伴い、まともにあたってしまうと当該事例のように強い揺れとなる場合があります。

    今回パイロットは事前に積乱雲の塊を見つけ、管制官に対して回避を要求して適切に対処していたのですが、制限空域(中国は軍事上の制限空域が大変多いです)のために不本意な進路を余儀なくされ、同時に降下の指示が来たために発達中の積雲を回避しきれず、事前に客室乗務員全員にこうした情報を伝達する時間がないまま強い揺れに遭遇してしまいました。

    惜しむらくは、中国は自由な回避ができない空域であることから、回避が必要となった時点で念のためベルトサインを入れておけば、まだ怪我人を発生させずに済んだのではと思われる点ですが、あまりやりすぎると客室へのサービスが行き届かなくなるという問題もあり、安易にベルトサインを入れればよいというものではないことが悩みどころです。


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