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FCVの原低の壁の高さは試乗車が国会を走った20年前から続いています。水面下で進展がありますが、壁は残っています。ポイントは2つ。
①トヨタの原低能力は世界一です。しかし、本気でないと発揮されません。これまでの新型車開発でも専任常務が配置されることが本気のシグナルになっていました。改組で常務の位置付けが変わりましたが、執行役員配置が、本気スタートの狼煙となるでしょう。
②他方、原低には、トヨタだけでは不可能です。サプライヤーを本気にさせ、彼ら(彼女ら?)が持っている原低アイデアの引出を全開にしてもらう必要があります。それには、大量に発注が来て、それが増え、金型など設備投資も十分回収でき、利益につながることが「見える化」される必要があります。どうするかというと、実は、700気圧・極低温対応の最高級セダンを作っているだけでは、量が出ませんので、原低は無理です。例えば、レクサス600hだけ作るなら、物凄い高価格になるでしょう。現在の販価は、レクサスのラインナップやベース車両のモジュールをフル活用することで実現できています。
同じ悩みは、30万台以上出荷してきた家庭用燃料電池「エネファーム」の開発前夜にもありました。あのときは、ライバル5社がNEDOに結集、補機の大胆な部品共通化・共同開発でサプライヤーを刺激し、7割コストダウンの実績が見え、家電の東西横綱パナソニック・東芝を含む共通ブランド「エネファーム」が商品になりました。リーダーの永田裕二東芝技師長は、2010年に内閣総理大臣賞を受賞されました。企業秘密の壁は高かったものの、非競争領域の「補機」に限定し、ポテンシャルの壁をすり抜けられました。
 FCVは、どうでしょう。企業秘密の壁はもっと高く、本格原低には競争領域での原低が必須です。だとすると、現在、競争の焦点にある350気圧のバス・トラックFCVで、量を稼ぐ必要があり、意図的にスペックダウンしたモジュール供給(インテルはいってる方式)が一つの鍵でしょう。インフラの方は心配要りません。既に上海で、商用FCV用水素ステーションは黒字です。24時間営業で、供給量が多く、きっちり稼げています。商用車は定点走行なのでステーション数は少量でも構いません。
 FCVが「商品」にできるかどうかは、①②の覚悟にかかっていたりします。グリーン水素の水電解との連動も重要視点です。