COCOA、スピード開発あだ 首相会見後に余裕なくす

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小宮山亮磨
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 新型コロナウイルス感染者との接触を知らせるスマートフォンのアプリ「COCOA(ココア)」の一部で肝心の通知が届かなくなっていた問題で、不具合の内容や原因が昨年11月には指摘されていたにもかかわらず、厚生労働省が把握するまでに2カ月かかっていた。短期間での開発を迫られたうえ、プライバシー保護のために障害情報の収集が不十分なまま利用が始まったことが背景にあるとみられる。

 COCOAは、感染者から1メートル以内に15分以上いた場合に接触を知らせるアプリ。約2500万件ダウンロードされ、うち約770万件のアンドロイド版で、接触しても通知されない不具合が昨年9月末から続いていた。iPhone(アイフォーン)版に問題は指摘されていない。

 発表では、厚労省が不具合を委託先から知らされて把握したのは、今年1月25日。だが、2カ月前の昨年11月25日、COCOAの開発者らがプログラムを公開していたサイト「GitHub(ギットハブ)」に、不具合を指摘する書き込みがあった。「zaruudon」と名乗る投稿者が「現在のアンドロイド版では(感染者との)接触が検知されることはないと思われます」と指摘、原因も示した。

 COCOAはもともと、日本マイクロソフトの技術者ら有志が昨年3月ごろから無償で開発していた。だが5月初め、基本技術の提供元となる米グーグルとアップルが「公衆衛生当局が管理し、1国1アプリに」と世界各国に求めたことで、厚労省が開発を引き継ぐことになった。

「対応、決めていなかったのが反省点」

 5月25日には安倍晋三首相

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