賛成57票と、共和党議員7人が有罪との判断をし、過半数は達成している。しかし、有罪成立には3分の2のスーパー多数が必要で無罪評決となった。民主党も最初から証人を呼ばず、今日も呼ばないことで手を打った。バイデン大統領の政策を早く通すためで、「正義」より「政局」。共和党だけを批判できない。

それでも7人の共和党議員が有罪に動いたのは大きい。無罪判決は想定内だが、共和党はトランプの扱いを巡ってこれからも深く分裂していくことになるだろう。気になるのはこれからのトランプの身の振り方。裁判の間は大人しくしていたが…。

前回火曜日のトランプ側の弁護士Bruce Castorは何言っているのかよく分かりませんでしたが、金曜のDavid Schoen弁護士の主張では動画を流して主張しました。Michael van der Veen弁護士の民主党側の動画は都合のよい継ぎ接ぎのイメージ操作で、証拠は間違っているという訴えもなかなか説得力があったように思います。

Trump Defense Attorney Shows Montage Of Democrats Using 'Fight' Rhetoric | NBC News
https://www.youtube.com/watch?v=XG5BcU1ZGiA&ab_channel=NBCNews

・ウォーレン上院議員がBLMとアンティファの騒乱に対し「やめるべきではない」「より猛烈なものになるべき」と発言。

・ペロシ、バイデンなど数名の民主党議員や支持者はトランプを殴るべき(punch him)などの暴力的な発言を多数話している。

・民主党側は1/6のトランプ演説でトランプは22回"fight"あるいは"fight like hell"と言ったのが暴動を扇動したと主張しているが、ウォーレン上院議員はBLMアンティファ暴動中に50回fightといい、ハリスは70回言っていた。

・火曜の民主党側が流した動画はトランプと関係ない騒乱の動画が使われていた。

・トランプの演説の前に暴動は始まっていた。

・トランプではない人のツイッターを引用している。

一方のトランプは余裕でゴルフ。
一体この弾劾はなんだったんでしょうね。

共和党からも７票の反対票が入ったことは歴史に残る事実です。

個人的には、議会襲撃の扇動だけでなく、選挙への信頼性を落とした罪の方がもっと重たいと思います。
根拠の乏しい理由で「選挙が盗まれた」と繰り返し、トランプ支持者からのフェイク情報の発信を扇動、誘発し、それを信じた多くの国民が選挙結果を信じない状況を生み出したことは将来に大きな禍根を残しました。

（前回の反省を踏まえて、トランプ支持層のサンプルを増やした）世論調査では概ね６－７％バイデンがリード、最後の１週間でトランプが追い上げと言われていましたので、実際の選挙結果が約４％差でバイデン勝利というのは極めて順当な結果です。

ちょっと考えただけでも「ドミニオンで票が書き換えられた」などありえません。論理的思考ができない方々を騙しているのがトランプなのです。

トランプ氏弾劾、再び無罪評決。議会襲撃の扇動認めず。共和党からの造反は17人必要なところ7人のみ。選挙への影響を考えて敵対を避けた議員だらけ。共和党内での影響力は残りまくる。トランプ劇場はまだ続く

7人の造反の意味が、共和党の将来を決めると思います。多いのか、少ないのか。ただ、トランプ氏にすがっている以上、共和党に未来はないと思います。無罪評決は予想のとおりですが、過半数が「有罪」とした意味は小さくないと考えます。

さすがに有罪にするにはハードルが高いと思います。
しかし、トランプ氏は既に過去の人となりましたね。
あまり関心が無くなりました。

米上院の弾劾裁判は57-43でトランプ氏の無罪評決が確定。