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日本では、武器使用に議論が集中しがちですが、中国「海警法」の肝は、外国軍艦や非商業活動に従事する政府船舶に対する強制力について規定されている第21条です。
国際法では、武器の使用が、武力行使にあたるのか執行管轄権の行使なのかの区別が曖昧です。この区分の判断の際に、武器を使用した行為主体(海軍かコーストガードか等)は問題ではありません。国際海洋裁判所の判例を見ても、どこで行われたか、どの程度の実力が行使されたかが問題になっています。
執行管轄権の行使は自らの管轄区域で行われるもので、尖閣諸島のような係争地域で実力を行使すれば、国際法上も問題になることを中国はよく理解しています。
中国が行うのは、尖閣諸島周辺は中国の管理下にあるという既成事実を積み上げると同時に、米国等各国に世論工作を行い、尖閣諸島は中国の管轄区域であると認識させることです。
日本が現段階でしなければならないことは、尖閣諸島が日本の領土であり、日本が管理できていることを示すことであり、中国のプレゼンスを上回るプレゼンスを示し、各国世論にも働きかけることです。
ただし、尖閣諸島に建造物等を構築すれば、中国はこれを強制撤去しに来るでしょう。日本はその先のエスカレーションを覚悟できないのであれば、かえって日本が苦しくなります。
反対に、中国に覚悟ができているのかと詰め寄りたいのであれば、海上自衛隊の護衛艦に海警行動を命じることです。中国が「海警法」を制定し、実力行使を匂わせるのであれば、中国に対して「日本と戦争する気があるのか」と覚悟を試すのです。それが可能になるのは、武力行使か執行管轄権の行使かの判断が武器使用の行為主体にはよらない一方、武器使用の対象が軍艦であった場合には武力行使と認められる判例があるからです。軍艦は、あたかも主権や領土の一部が移動しているようなものなのです。
中国がステージを上げてきたのですが、いずれの場合も、エスカレーションを伴う可能性があります。日本の覚悟が試された場合、日本の決断が長引けば、日本が尖閣諸島を諦めたと認識されるかもしれません。中国の覚悟を試すのであれば、中国が戦争しても良いと覚悟した時の対応まで考えておく必要があるでしょう。