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私は葉巻にシフトして普段吸わなくなりましたが、一服の極上感を追求したマルボロ、有機栽培タバコ葉を売りにして紙巻でも一本吸うのに5分かかるように葉を詰め込んだアメリカンスピリット等に対してJTの売りって何でしょう。ニコチン最強のセブンスターくらいでは?でもそれだと洗練性では欧米のタバコに勝てないし、新興国ではもっと刺激の強いのが売ってるわけで、ジリ貧は目に見えていた筈です。
結局衰退間違いなしのタバコ販売を目の前にしながら、でも急に喫煙者が減るのことはない茹でガエル状態にあぐらをかいていた、昭和型日本企業の典型だと思います。今更ですが飲料事業や薬品事業への多角化に失敗したのが響いてる感じがしますね。
日本は路上喫煙取締りが非常に厳しく、欧米含む海外以上に喫煙スペースが限られている印象です。地道に喫煙所や喫煙OK店を増やし、そこで喫煙客からフィーを貰うビジネスはできないもんですかね。分煙さえ確立出来れば、後は吸おうが吸うまいが、愚行権の範囲内なわけですから。
と勝手なことを言ってみました。
追記:
と思ったらアメスピはJTでした。ごめんなさい笑。
1985年に民営化したばかりのJTは国内売上100%のドメスティックな会社でしたが、いまや売上の6割を海外で稼ぐグローバル企業になっています。
グループのたばこ事業も実質的には既にスイスがグローバル本社になっていて、買収した英ギャラハー出身の経営陣が主要メンバーに名を連ねています。
グローバルに稼ぐ消費者向けビジネスなので消費者に近いところに本社機能を置くのは教科書的には当然であり、今回の一連の対応もこれにならったものではないでしょうか。
また、SDGs/ESGが津波のように押し寄せていまる近年、化石燃料ビジネスからの機関投資家のダイベストメント(投資撤退)は話題になっていますが、ギャンブル関連やたばこビジネスからも手を引く投資家が一部で出てきています。
フィリップモリスも株価は下落一本調子ですし、JTもリスク低減たばこ商品の開発に力を入れていますが、株価はピーク時の半分。サステイナビリティにさらに舵を切っていく準備なのでは。
http://www.health-net.or.jp/tobacco/product/pd090000.html
よって、別の原因を求めるのが正しいと思われます。
一番参考になりそうなのが、決算説明書。
https://www.jti.co.jp/investors/library/presentation/pdf/20210209_03.pdf
2021年をマイナス成長としています。その中でむしろ国内タバコ事業はプラス成長予測。
海外タバコの為替影響やコロナにより医薬事業が苦戦中。
とはいえ、いずれもタバコ事業に比べたらまだまだ小さい。
これを少し視点を変えてPPM的に評価します。
すると、国内と海外タバコ産業が金のなる木に該当します。
一方で医療や食品加工など、明らかにスター探し中。
すなわち、自らヘビースモーカーである世代が作り上げた既存のタバコ事業から新事業にシフトするにあたり、タバコ事業を作り上げた人たちは時に抵抗勢力となりがち。そして人件費も高いが、発想は古く、新事業を生むタイプでもない。
要は事業シフトにおけるレガシー人材の肩たたきだと思います。
ただ、依存性の強い喫煙者がいなくなることはないので、規模を縮小すれば「固定客が必ず存在する有力業種」でもあり得ます。
法律で喫煙を禁止すれば、禁酒法時代の米国のように反社会的勢力が拡大するのが目に見えているだけに、(皮肉ではなく)案外根強い企業なのかもしれません。
逆風下にあって、グローバル企業に転身するための聖域なき意思決定が行われたようです。
また、本件とは関係ないですが、JTさんて薬品や食品などの事業をされているグループ会社あるんですね。
https://www.jti.co.jp/corporate/outline/group/index.html
ただ世界的にタバコ産業自体が斜陽であり、別に事業の柱を立てれば良いのにと感じます。
フィルター開発や副流煙研究から、空調や医療への展開も可能なのではないかと思いますが、何故か上手く行かないですね。
たばこってなぜあんなにおいしく感じるのでしょうか。
それはさておき、JTは他の事業も多く展開していますが、どれも上手くいっていないようですね。
たばこ事業は縮小せざる得ないですし、昔から見えていたことにも関わらず、他の事業でカバーできなかったことは残念ですね。。。
反面教師として事業に取り組んでまいります。