残業代、リーマン以来の大幅減 コロナ禍20年、マイナス12%
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当社OpenWorkでも残業時間の定点観測をしていますが、とくに2020年4-6月観察期での残業時間の減少があり、緊急事態宣言の影響を物語っていました。
ただ、当社の定点観測データによれば、全体の傾向としては、2014年に平均残業時間が45時間程度あったのが、2019年末には25時間程度まで減少していましたので、どちらかというと働き方改革による労働時間減少の方がもともとの残業時間短縮には影響が大きいと思いました。コロナが収束してもまだこの流れは続くのではないでしょうか?
注目のコメント
実体として残業が減るのであれば(無給残業になるのでなく)、その時間を有効に使って、副業を始めるなり、そのためのスキルを磨くなどして準備を始めるなり、動き出す契機にすれば良いと思いますよ。
一方、視点を事業主に移すと、経済上の理由で事業活動の縮小を余儀なくされた場合、今なら社員に教育訓練を実施すると、「雇用調整助成金」としてかなりの金額が助成されるようです。この制度を活用して社員がスキルアップできるようサポートしたら良いと思います。英会話や、デジタル関連のスキルなど、幅広い研修が対象になるようです。もちろんオンラインでの研修も対象になります。
社員のエンプロイアビリティ(雇用されうる能力)を磨いておけば、万一、将来的に会社に何かあって、社員が会社を離れることになっても、生計を立てていくことができると思います。企業には仕事の繁閑があるので、競争力を保つには、労働力の調整手段が必要です。終身雇用の日本では、米国その他の国々と違ってレイオフ(一時解雇)することが出来ません。日本的雇用慣行が定着した当時、日本企業は正社員の終身雇用を守りつつ労働力を調整する手段として『恒常的時間外制度』と呼ばれる仕組みを使っていました。普通の状態なら30時間くらい残業することを前提に人員数と給料を決め、忙しければ100時間以上残業し、暇なら残業をゼロにする方式です。
残業規制が厳しくなって恒常的時間外制度の活用は流石に無理ですが、解雇規制の厳しい日本では、仕事の繁閑による人件費調整のかなりの部分を時間外勤務と賞与に頼らざるを得ないのは今でも同じです。リーマン以来の未曾有の景気の落ち込みですから「残業代、リーマン以来の大幅減」というのは、日本の雇用制度の当然の帰結かと思います。残業代が生活給になってしまっている日本の悪い部分が出ているニュースですが、次に話題となるのは通勤定期代でしょうか。既に実費精算の会社が出てきているというケースを目にしますが、そういった動きが主流化するとますます鉄道会社の収益に影響を与えそうです。その額は甚大でしょう。