東京五輪の開催、科学に基づき判断を=バイデン米大統領
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ファウチ氏が「関連イベントを含め、感染爆発の危険」と警鐘しながらも、7日に開催したスーパーボール。「科学に基づくべき」というのがいかに反射的な言葉にすぎず、まだ議論が進んでいないことを示しています。コロナ禍で今日までにアメリカで46万2500人亡くなっている重い事実。
もはや、バイデン大統領やグレタさんなどが使う「科学」は、既に政治用語になっている気がする。
自分の意見は科学に基づいている、エビデンスがある。だから正しい。
相手は科学を信じていない、エビデンスがない、として批判する。
これは一見否定しづらく正しそうに思えるが、世の中の殆ど全ての判断は科学になんて基づいていないし、概ねそこそこ正しいという事実を無視しているように思う。
そもそも、「五輪開催の可否を科学に基づき判断する」などということが可能なのだろうか。
科学と呼ばれるものは幅広いので(人文科学なる呼称すらある)一概に言えないが、自然科学を中心に考えれば、理論・観測・実験などがあり、そして最近は計算科学あるいはシミュレーションも科学の一つとみなされるようになってきた。
五輪開催問題を科学的に評価しようとすれば、感染と経済をシミュレーションするくらいかと思うが、不確実性を含むシミュレーション結果を元にどう判断するかは、政治決断でしかありえないと思う。
科学としての精度上げようとすれば、当然時間がかかる。「2021年の東京五輪を1000回やってみて統計を取る」等のことができればいいが、それは不可能。計算ではわからない、即断と価値判断を伴う意思決定だからこそ、科学を無視すべきときがあるというのが政治なのではないだろうか。
もし、科学にこのような難しい判断が可能なのであれば、政府などいらず、すべて科学に基づいて科学者があらゆる政策を決定すればいいだけのこと。菅総理との電話会談は、就任前と先月の2回あります。少なくとも先月は、言及がなかったとの発表でしたが、バイデン氏は「話した」と。日本の外務省の概要に、コロナは話題にありましたが、五輪への言及については記載がありませんでした。開催に影響力あるアメリカ大統領の発言は、大変重く、感染状況やワクチン接種の状況などが、問われそうです。