【読書】「1万円のネギ」から学べるブランディングの極意
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2019年に農林水産大臣賞を受賞した「ねぎびとカンパニー」の1本1万円の高級葱「モナリザ」のブランディングのストーリーです。
まずチャネル面で、農協依存を脱してリスクを取り、小売と直結することで商品力を活かした値付けを実現。
その後、あるバイヤーとの出会いから贈答品のポジションに打って出て驚きの1本1万円の高級葱をブランディング。その一方で生産改良として、栽培時の「土寄せ」作業を、成長段階に合わせて細かく行って、葱の葉を枯らさず残すことで光合成を促進して旨味を引き出していく。
リスクを取りつつ偶発的なセレンディピティを果敢に生かす。コモデティの値崩れに日々悩むマーケターにとって、含蓄あふれる好事例ではないでしょうか。
注目のコメント
社会的認知が取れないことで普及しないものは多数ある。私にとっては「持続可能な社会」「経営の重要性」「ガバナンスの重要性」など多数。全く知られていないわけではなく、広く認知され、行動につながるかという深い認知だ。
今回のネギの事例も、単に「へーそんなのあるんだ」、ではなく実際に購入する人がいて、それに感化されさらなる創意工夫(記事では競技として触れられている)が起きるような認知が獲得できる意義を感じるものだ。
ブランディングは単に皆が認知しているものを「よく見せる」ではなく、認知されていないものを「認知させる」という市場創造型のアプローチに個人的には興味があるし、大きな可能性を感じている。今週の読書では「ネギ」を取り上げます。
異業種からの農業参入はよく聞く話ですが、高級ネギ市場を開拓することで、周りのネギの単価をあげたというエピソードは興味深いです。家電業界で、バルミューダが高級トースターや高級扇風機を開拓したのちに、老舗メーカーがこぞってトースターや扇風機の単価を上げていったのを思い出します。
「ブランド化」の重要性をとても感じさせます。個人的にもネギ大好きなので、週末は高級ネギを買って自炊してみようと思います!ねぎびとカンパニー、初代葱師さん
お会いしたことはありませんが、
ある種の「うさんくささ」をまとうことでより広く認知してもらい
山師的な勢いで成果を出されている印象です。6、7年前からチラチラと農業関係者間でお名前が話題に上がっていました。
一方で、ここに書かれている管理機の改良や、箱詰め作業のルール化などは農業法人として直実にやるべきことをやっていらっしゃる納得感のあるエピソードで
農業界で異彩を放ちつづけて欲しいなと勝手ながら期待しています。