計量経済学Econometrics とは。データサイエンスと何が違う?
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実証産業組織論でよく使う実験方法に因果推論アプローチと構造推定アプローチの二つがあります。以下、備忘です。
お馴染みのABテスト(経済学の分野だとランダム化比較試験と呼びます)は因果推論アプローチでよく使う試験方法。差の差法とかマッチング推定みたいなのも含まれます。いわゆる対照実験の考え方。因果推論アプローチは統計ソフトで大体網羅されてるのも特徴。弱点は因果推論アプローチだと、何らかの結論を得るのに、実際に起きた変化を現実に観測する必要があるから、比較する際に多大なるコストが社会的に生じる課題だと何も分析できません。
一方で、構造推定アプローチの場合、 統計ソフトのパッケージが提供されていることは少ないです。しかも、具体的な分析課題の文脈に応じた理論モデルを書き、それに応じた推定コードを書く必要があるため、分析に時間がかかることが多いです。強みは、計量経済学のモデリングの考え方をフル活用することで、 実際にはまだ起きていない仮想的な状況の予測が可能になること。実証産業組織論の学者は構造推定アプローチの訓練を受けているから、シミュレーション的な考え方を活用しないと解決できない問題を解決したい企業には重宝されます。
近年、アカデミックな経済学の世界では、これら従来型の経済学的実験方法と機械学習の融合が進んでいるようです。