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【追記】感覚的に、中国の農村へのEV浸透政策の恩恵かと書きましたが、さにあらず。
GM合弁の上汽通用五菱製「宏光MINI」は補助金なしで大健闘です。
2020年7月の発売以来、9~12月には4カ月連続で中国でのEV販売トップです。7~12月累計では約12万2700台。12月は3万5400台。航続距離が短く補助金なしですが、価格競争力が圧倒的。同社の新宝駿馬E300、新宝駿馬E300Plus、宝駿E100や宝駿E200も好調で、EV年間販売で中国トップです。「宏光MINI」は、農村部を中心に普及中の「低速電動車」とは市場が重なりますが、安全性の高さが消費者に支持されています。主力購入者は、高齢者でなく、「80後」「90後」(80年代-90年代生まれ)の若い世代が5割超。
上汽通用五菱は02年創設で、小型乗用電動車は将来年間1000万台の巨大市場に育つと見込んで、14年から開発着手、原低に取り組み、20年7月の成都モーターショーで「宏光MINI」を発表しました。電池のエネルギー密度は180Wh/kmと小さく、蓄電容量も9.2kWhと13.82kWhの2車種で、航続距離も120kmと170kmと短いですが、最安価モデルで2万8800元(約46万円)の低価格こそが魅力。上汽通用五菱の中国小型BEV市場シェアは51%と圧勝です。
崔東樹全国乗用車市場信息聯席会秘書長は、今年の中国EV市場では、テスラや上汽通用五菱などの中国A00(ミニセグメント)勢の活躍が続き、年間EV販売180万台(20年比31%増)と分析しています。
中国EV市場の約4割が小型BEVで、A00セグメント掘起しが急務となっています。その他のメーカーでは奇瑞汽車のeQ、長城汽車の欧拉白猫、欧拉黒猫が人気だそうです。白猫・黒猫などネーミングもチャーミングですね(笑)
訂正追記いたします。
日産は苦戦したがホンダとトヨタがシェアを伸ばしていて、国別では日本系のシェアが最も拡大、次いで米系、独系が成長。中国系、韓国系がシェアを落としている。
前年比販売台数
東風日産:5.7%減
東風本田:6.3%増
広汽本田:4.0%増
一汽豊田:6.8%増
広汽豊田:12.2%増
総販売台数に占める新エネ車の比率を計算してみたところ、
2017年 2.7%
2018年 4.5%
2019年 4.7%
2020年 5.7%
と、一応伸ばしているようだ。やはり2017→2018年のような補助金打ち切りとアナウンスされていた前のかけこみ需要ほどの勢いはないが、2019年の低迷を受けて補助金を2022年まで延長したことが効いていそう。
一方、期待されていた燃料電池車の販売補助は昨年打ち切られた(サプライチェーン補助に移行)が、その影響も調べておきたいところ。
https://www.jetro.go.jp/biznews/2020/04/3014982233a62cd4.html
分析も、中立的で、的を得たものになっていると感じます。
※個人的な見解であり、所属する会社、組織とは全く関係ありません