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海外で実績のあるものに対して、日本で試験を行う必要性があるかについては、先進国が共同参加で制定したGCP(Good Clinical Practice)という手順に則る必要があるとしか言えません。実際に人種差による特に副作用(ワクチンでは副反応)が問題になることがありますし、その程度も、頻度も、医薬品の性質上最終的には「投与対象に使ってみて様子を見ないとわからない」としか言えません。
臨床試験の簡略化とリスクの増大は相関関係にあります。日本の「薬事承認」は、リスク回避重視だと言われていますが、今回は事態を反映してのこととは言え、その雰囲気はまったくみられません。
医薬品の臨床試験は、効果が推定される「医薬品候補」を使い有効性の確認はもとより、副作用が現れる可能性の早期発見の目的で実施されます。副作用が出たときの悪影響(重大さ、被害人数の多さ)が少なくなるように、「動物→健常成人男子→少数の患者→多数の患者→特殊な患者(乳児、幼児、小児、妊婦、高齢者)」の流れで行われます。健康被害が出た場合の影響度を最低限に抑えることを踏まえてデザインされています。
「政治がやりたいこと」とは独立した「専門家による意見・判断」が必要と認識されている方は多いと思います。新薬の承認プロセスはそのような手順を踏まえるための「砦」ですので、緊急性の程度にもよりますが、ここをスキップして「政治決定通りの認可を出すべき」とまでは思いません。ここにもバランスが必要です。
ワクチン接種が始まると、因果関係不明のまま「接種直後に○○人死亡」というニュースが躍り、ワクチンの怖さが強調されて、特例的に承認した厚労省と政府を批判する声が高まりそう。残念ながらそれが日本の現実で、だからこそ、合理的な基準をもとに判断出来る安全に止まらず、“安心”を求めて厚労省が慎重になる側面がありそうに感じます。
諸国と比べて余りにも遅いとはいえ敢えて承認を早める今回、その種の無責任な報道と混乱を防ぐには、そうした事態が起きる可能性を予見して、因果関係を冷静に捉える目を養っておくことが肝要であるように思います。当局とご関係の皆様の頑張りに期待です。(^.^)/~~~フレ!
安全性は最も重要な指標であり、健康な人に重篤な副反応が出ることは防がなければならないため、国内でも審査が進められています。
まずはワクチンの承認が行われ、大きな一歩となりましたが、数量の確保。流通の問題、接種体制の問題などまだまだ課題はあり、政府、企業、医療従事者など多くの皆さんがが身を粉にして働いてくれています。
一刻も早いワクチンの普及が求められます。
国内治験は20歳以上の160人を対象に、二つのグループに分けてワクチンか偽薬のいずれかを接種し、主に安全性確認が目的。
こちらの報道についてはNHKが早かったですね..
米ファイザー 治験データを厚労省に提出 来月承認の是非判断へ(NHK)
https://www3.nhk.or.jp/news/html/20210129/k10012840521000.html
ワクチン接種、官邸動く
https://newspicks.com/news/5513266?ref=user_358617
菅義偉首相は4日、新型コロナウイルスの米社ワクチンについて国内接種を2月下旬に開始すると表明した
厚生労働省の動きが鈍いとみて首相官邸の主導で米本社と交渉した
2020年12月下旬、首相官邸からワシントンの日本大使館に電話が入った「すぐにでもファイザー本社と交渉してくれ」
同時期に厚生労働省が交渉相手としていたのは同社の日本法人。ファイザー社とはいまだ基本合意どまりで契約の締結にも至っていなかった