見出し画像

(M69) トヨタが「Woven City」で狙うのは、DXのプラットフォーマー-1 (2020.11.18) by 田中道昭 より抜粋加筆しました。

⑴ なぜトヨタは、自前でスマートシティを進めるのか

①5Gによる自動運転
②ガソリン車からEV車(電気自動車)へ
③MaaS
④ライドシェア


次世代自動車産業は、“クルマ×IT×電機”で、
ステークホルダーが複雑に絡み合い、国内外を横断したビジネス競争がいたるところで起こりつつあります。

トヨタの豊田章男社長は、2年くらい前から、
「これからは生きるか死ぬかだ」といった危機感をあらわにしています。


⑵ トヨタは、2020年の1月にラスベガスで開催されたCES2020で「Woven City」構想を発表した

「Woven City」は、静岡県裾野市の工場跡地に、
トヨタが独自で作ろうとしているコネクティッド・シティです。


トヨタの従業員やプロジェクト関係者など、
約2000人が暮らす街の中に、以下のように、
モビリティに留まらない、新たな技術を検証できる実証都市となっています。

①完全自動運転で排出ガスゼロのモビリティ走行
②室内用ロボットの検証
③センサーデータのAI分析による住民の健康状態チェック


⑶ 「Woven City」の特筆すべきはスピード感

これまでの日本企業であれば、「2030年を目指します」と、
いったものが、「来年やります」と宣言をしています。


CESでのトヨタの発表は、中国のスピード感を、
確実に意識しています。

現状の国内のデジタル化に対して強い危機感を持っています。


⑷ スマートシティのプロジェクトにおいては、「プラットフォームをつくる」ことが重要な戦略となる

それは、DXを巡る戦いにおいては、
プラットフォームを構築できたか否かが競争の条件となっているから。


それをどのように実現するかについて、
ソフトバンクの孫正義会長がよく口にする以下のゴールデントライアングルがヒントになります。

①ビッツ(Bits):情報(information)
②ワッツ(Watts):エネルギー
③モビリティ(Mobility)


この3つが非常に重要な産業で、これらに、
デジタル化、DXの波が押し寄せていることで、ビジネスチャンスとして有望視されています。


⑸ 私はトヨタが掲げるスマートシティへの取り組みの先には、この3つのトライアングルをつなぐための以下があると考える

①通信プラットフォーム:5GやAR/VRといった技術
②交通機関プラットフォーム:自動運転やMaaS
③エネルギープラットフォーム:エコシステムやSDGs


この3つのプラットフォームが、それぞれ以下の形で連携されます。
Ⓐモバイル端末
Ⓑペイメント(決済)
Ⓒ情報
Ⓓサービス
Ⓔサブスクリプション


そして、「コネクティッド・シティ」が実現し、
それが産業や社会システムのプラットフォームとなっていきます。

私は上海在住11年目。 2020年2月、在中国日系企業を対象とする、 「⺟国語で現場情報を引き出す、社内コミュニケーションツール」 を無料リリースしました。 コラボしたい方、ぜひお待ちしております。 bigluck777r7@yahoo.co.jp