2度目のワクチン接種後は「陽性率0.01%」 イスラエルの速報値
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注目のコメント
このような疫学データ、特に生のデータを見る場合にはまず立ち止まる、という姿勢が重要です。これは、有効性でも、副反応でも同様です。
もちろん、我々医療者でもおそらく誰もがこのようなデータに期待を抱き、そしてワクチンの効果が出ているのだろうと希望を持っていることでしょう。決して悲観的なわけではありません。
しかし、臨床試験結果と異なり、示された「陽性率」というのが何を意味しているかは必ずしも明らかではありません。ワクチンを最初に接種した人たちにはおそらく医療者や介護施設の居住者、高齢者や持病をもった方が多く含まれるでしょう。接種をしていない若い方よりも活動範囲が狭く、そもそも陽性率が低いかもしれません。
あるいはワクチンを率先して打つような、感染対策にも気を配るような人が多く含まれる傾向にあるかもしれません。
また、データの収集にあたっては、記事でも言及されている通り、全数調査をされているわけではないため、取りこぼしが多く含まれる可能性がありますが、どこまで取りこぼしているかは未知数です。
繰り返しますが、決してワクチンの効果を悲観しているわけではありません。しかし、データの解釈というのは慎重に行う必要があります。まだこのデータから結論を導くのは拙速であると考えます。安易な解釈をすると間違うことがあります。注意深く見る必要があると思います。ワクチンを接種したグループと、接種していないグループの2群比較ではない点と、ワクチンを接種してから1週間後に感染していた人の人数という時間的側面という2つの側面でこの数字を手放しでは喜べないところがあります。
この数字が本当に良い値なのかどうか、この情報だけでは判断が難しいところです。
河野大臣が推し進めているマイナンバーでのワクチン接種者の管理をすれば、ワクチンを接種した人としていない人のデータと照らし合わせて、より正確なデータが取れます。
これを元にワクチンの性能を評価し、感染対策に活かさなけれなりません。ワクチン接種でコロナが収束すれば喜ばしいですが、そうなるかどうかも評価する必要があります。
あとは一刻も早くワクチンが普及することを祈るばかりです。明るいニュースが出ると、医療壊滅を訴える報道関係者や医療関係者がコメントしてくれないのは、何故でしょうか。
ポジもネガも行き過ぎは良くないとしたら、ネガに触れ過ぎるのも良くないはずですが。
goto否定論文も、gotoがある場合とない場合を比較していませんでした(出来るわけないんだけど)し、作法的にもかなり怪しいようでしたが、黄門様の印籠のように扱う流れがありました。。。