「半導体が足りない！」その理由とは？
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○ポイント
＊2020年秋ごろから「産業のコメ」と呼ばれる半導体の不足が目立ち始め、2021年初頭にはたびたびニュースにされるようになっている。
＊コロナ以前の流れを元にした予測から半導体生産量を拡大しなかったメーカーが多い中、コロナ後の動向から半導体需要は急成長してしまった為、世界的な半導体不足になってしまった。関係者によれば2021年中いっぱいは解決しないのでは、という見立てになっている。
○そもそも半導体とは
＊金属など電気を通しやすい素材を導体、ゴムなど電気を通さない素材を絶縁体というが、その中間にあたるのがシリコンなどの半導体。経済ニュースで言及されるような半導体とは、実際には半導体素材を使ったトランジスタや集積回路のことを指していることが多い。
性質として低音では電気を通しにくく、高温になると電気を通しやすくなる。半導体は情報の記憶、数値計算や論理演算などの知的な情報処理機能を持っており、電子機器や装置の頭脳部分として中心的役割を果たしている。
＊製造上の理由もあり、基本的に半導体は生産を始めてからちゃんと完成するまでかなりの時間を有する工業製品の為、昨日今日で本気出しても簡単に大量製品ができない。
○半導体が不足した理由
＊最大の要因はコロナといえる。元々2019年あたりから半導体需要は低下しており、各種半導体メーカーは生産ライン強化への投資には注力せず、5G需要に対しても既存設備で本気を出せば良かろう的な雰囲気だった。
しかし実際は中国がいち早くコロナ禍から回復し、EV普及のための支援策を打ち出したため自動車需要が急成長。加えて上記のように産業界も5Gのインフラ投資も増えた。さらに先進国を中心としたテレワーク拡大の動きからPCやスマートフォン、ゲームなど民生用需要も急増したため、半導体生産が一気に追いつかなくなった。
→またメーカー側も民生用需要の方に焦点を当てて生産を頑張ったので、自動車向けの半導体不足が特に顕著。
＊加えてアメリカによる中国への制裁措置でただでさえ少ない半導体を輸入しにくくなったことも不足の要因。
