【必読】ストーリーでプロがうなる「漫画10選」
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マンガの構成要素は、まずキャラクターとストーリーであるといわれます。そこに背景など、いくつかの要素が加わります。マンガの起源は、江戸時代の北斎などにはあったともいえるし、欧米でも風刺漫画などはありました。マンガを、米国映画を基礎にしたストーリーと画面構成で動かしたのが、手塚治虫です。
戦時中に練りに練ったマンガを1947年の『新宝島』出版で世に出し、一躍「ストーリー・マンガ」を日本マンガの主流にしたのは、手塚治虫の功績とされます。1930年代から『のらくろ』のような発展がすでにありましたが。
手塚治虫が「ストーリー・マンガ」を確立したことこそ、日本マンガの第一の特色といえます。しかし、20年ほど前は、「キャラが第一」とされることが多く、いかに斬新で魅力的なキャラクターを登場させるかでマンガの売れ行きが決まるといわれていたように思います。マンガやアニメの個別のキャラクターにファンがついて、「推し」になっていた時期が続きました。一面で、ストーリーがややないがしろにされた時期ともいえますが、いつの間にか、ストーリーが際立っておもしろいマンガが増えた気がします。
この記事では、連載が終了した作品も含めて、押しも押されぬ名作が紹介されていますが、以下、連載中の作品で、個人的にストーリーが際立っておもしろいと思う作品を挙げたいと思います。
1.『怪獣8号』
2.『チェンソーマン』
3.『九龍ジェネリックロマンス』
4.『ワールドトリガー』
5.『ブルーピリオド』
6.『喧嘩稼業』
7.『満州アヘンスクワッド』
8.『新九郎、奔る!』
9.『推しの子』
10.『ワンダンス』
マンガは、ストーリーだけではなく、キャラクターや、その他の要素の総合で成り立つので、ストーリー以外も合わせて圧倒的におもしろいマンガも多いですね。『波よ聞いてくれ』とか『乙嫁語り』とか『バイオレンス・アクション』とか。BLUE GIANTが最高です。ジャズの世界観が「音がない漫画」の描写のみで伝わってきてストーリーに没入できます。知るきっかけになったのは友人からのおすすめですが、こういった特集をしてもらえると知らない世界が広がっていいですね。
海外の友人もいつも新しいマンガを探してますが、ネットやアプリで急上昇しているマンガ情報がもっと簡単に見つけられるようになると海外のマンガファンにもいいし、日本の出版業界にもチャンスが広がると思います。個人的な推しは『SPY×FAMILY』と『進撃の巨人』と『風の谷のナウシカ』です。特にもうすぐ結末を迎える『進撃の巨人』は、世界構造としての核心テーマ、「正義とは何であるか」についての掘り下げ方が途方もなく秀逸です(深い部分で『風の谷のナウシカ』と通じるところもあります)。あとリストにはないですが、『ヴィンランドサガ』は結構まわりにオススメしています。
たとえば小説を読むときに、❶文体(スタイル)、❷登場人物(キャラクター)、❸話の筋(ストーリー)、❹趣旨(テーマ)、の4つを意識するのですが、本当にすぐれた小説は❶と❹において独自性があり深い一方で、面白い小説は❷と❸で読者を共感させ引き込みます。いわゆる娯楽小説は後者が重要で、純文学には❶と❹が、つまり独自のスタイルとテーマ性が求められます。
娯「楽」なんだから楽しめればいいじゃん、というのもその通りですが、マンガは日本独自の文化としてユニークで奥深く、せっかくなら深く吟味するのもまたオツ。学生のときに『風の谷のナウシカ』についてレポート書いたことがありますが、『進撃の巨人』は完結したら論考を書いてみたいマンガの一つです笑