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 未だコロナ禍が続く中、手洗いと消毒、社会的距離、マスク着用は欠かせない感染予防対策だ。

 しかし、マスク着用習慣のない欧米では「アンチマスク派」が少なくなく、マスク着用を促す店員にアンチマスク派の客がブチ切れるという騒動も起こっている。

 このほど、アメリカでアンチマスク派と称していた男性が、コロナに感染し酸素チューブを挿入しなければならないほど重症となった。

 呼吸困難を患う中、男性が「自分が間違っていた。私のようにならないようにマスクを着用して」と必死で呼びかける姿がSNSでシェアされた。

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アンチマスク派の男性、コロナに感染しマスク着用を呼びかけ

 アメリカのフロリダ州に住むチャック・ステイシーさんは、去年5月にSNSでマスク着用に対して抗議の声をこのように投稿するなどして、「アンチマスク派」を称してきた。

この状況に過剰反応している。従業員はマスクを着用することを余儀なくされているようだが、彼らを気の毒に思うことなく客が食事を楽しめるよう、マスク着用を止めるべきだ。

 しかし、このほどステイシーさんはコロナに感染。友人のダニエル・ユールフェルダーさんは1月4日のTwitterで、ステイシーさんの動画をシェアした。


私の友人は、「コロナは嘘」という陰謀論を信じていたのでマスクを着用しませんでした。今、彼は酸素チューブを挿入している状態です。この動画をシェアするように頼まれました。マスクを着用しましょう!

 クリップの中では、鼻に酸素チューブを挿入されたステイシーさんが、辛そうな表情で次のように話している。

私は、マスクを着用していませんでした。でも、今は着用すべきだったと思っています。コロナは政治的な陰謀によるもので、せいぜいインフルエンザ程度だと思っていたので、マスクなど役に立たないと信じ切っていました。

みなさんには、私のようになってほしくありません。今、私は呼吸に苦しんでいます。もし容態が悪化すれば、人工呼吸器を装着しなければならないかもしれません。とにかく、息をするのがとても苦しくて辛いです。

どうか、マスクを着用してください。医師や保健当局からのアドバイスに耳を傾け、絶対に必要でない限り家から出ないでください。

どうしても外出しなければならない人は、私の過ちから学んでください。

マスクをすることで、こうなるリスクを5%でも減らすことができるなら、あなたの子供のために、愛する人のために、そしてあなた自身のために着用してください。 


 ステイシーさんは、専門家がコロナに対する危険をどれほど訴えても全く信じていない多くのアメリカ人の1人だったようだ。

 もちろんマスクをしたからといっても絶対に感染しない、させないというわけはない。だが感染リスクを下げ、空気伝播に対する防御効果があることは東京大学などの研究から明らかになっている。

アメリカの感染者数はおよそ2200万人

 現在、変異種が確認され、その猛威を振るい続けているコロナ。世界で約8770万人の感染者数が報告されており、ワクチン接種ははじまったものの、まだまだ収束の兆しすら見えないといった状況だ。

 そんな中、自身の過ちから学び、マスク着用をこのように呼びかけるクリップをシェアしたステイシーさんに、同情の声があがった一方で、「自業自得」といった非難も寄せられたという。

 再びの動画で、ステイシーさんはこのように語っている。


私は、間違っていました。それを認めているのに、私の死を願う人がいます。私は、治療を受けるのに値しないというのでしょうか?

私たちはみな、お互いのために祈るべきです。私は、みなさんがコロナになって、私のようにならないことを祈っています。


 また、ステイシーさんの必死の呼びかけは、米メディアでも報じられた。


 アメリカでは2020年7月にもコロナはデマだと信じ込んでいる若者らがパーティーを行い、その中の1人がコロナに感染し死亡している。死亡した男性が最後に看護婦に言った言葉は「コロナはデマだと思っていた。でも自分が間違っていた」だった。

 なおアメリカでは、世界でも感染者数と死者数が最多で、1月7日の時点で約2200万人の感染者数と約37万人の死者が報告されている。

 日本でも新型コロナに関する反応は2極化していて、深刻に心配する人々と騒ぎすぎだと思っている人々に分かれるという。

 コロナはまだまだ未知のウイルスである。なのでどちらの主張も間違っているとは言い切れないので折り合いはつくことはないだろうが、人間が争うことで得をするのはウイルスだけである。

 また、どちらの派もこの騒動が一刻も早く収束することを望んでいるのは一緒だ。対立するのではなく、いろいろな考え方があるということを受け入れつつ、デマや陰謀論に踊らされることなく、苦しい局面を共に乗り切っていくべきではないかと思うんだけどどうだろう。 

written by Scarlet / edited by parumo
追記:(2021/1/26)本文を一部訂正して再送します。

全文をカラパイアで読む:
http://karapaia.com/archives/52298135.html
 

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