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年金制度は5年毎に“財政検証”して制度を見直します。2019年の財政検証で厚労省は6つのケースを示し、多くのメディアは上から3番目のケースを報じて国民を安心させました。おそらく厚労省の狙い通りです。
GPIFが200兆円ほどの資産を蓄えていますが、年金裁定を終えて既に支払いが決まった高齢者への支払い義務だけで2000兆円は必要であろう年金制度は、現役が納める年金保険料を高齢者に流すだけのシステムです。少子高齢化で現役世代が減って高齢者が増え続けますから、制度を維持するには、現役世界の保険料を上げ続けるか、高齢者への支給額を減らし続けることが必要です。高齢者への支給額を減らす仕組みが『マクロ経済スライド』です。
今の制度の原型が出来た2004年の年金改革では、マクロ経済スライドを19年間続けて2023年度に終了する計画でした。しかし、デフレ下では発動できない仕組みのマクロ経済スライドはその後、2015年度、2019年度の2回しか発動されず、2019年の財政検証では2047年ころまで続きます。要は、高齢者に高めの年金が支払われ、現役世代の保険料と将来の年金受取額に皺が寄ったわけ。
年金は原則として物価にスライドして支払い額が決まりますが、現役世代が払う年金保険料は賃金にスライドしますから、物価以上に賃金が上がることが重要です。新聞が大きく報じた財政検証の3番目の結果は、実質経済成長率0.4%、物価上昇率1.2%、実質賃金上昇率1.1%、名目賃金上昇率2.3%というものでした。実質経済成長率0.4%だけ見るとそんなものかと納得するわけですが、賃金上昇率2.3%は途轍もなく大きな数字です。毎年、賃金改定の時期になると新聞に2%を超える賃金上昇率が載るのでそんなものかと見過ごしがちですが、あれは高賃金の高齢者が去って低賃金の新卒が入社することで起きる定期昇給分を含んでいて、ベアに相当する実質賃金の上昇はゼロパーセントに近いのが実態です。それを1.1%と置いているから途轍もなく大きく見えて、将来も安心となるわけです。
コロナで賃金が下がる中、若い人たちにとって重要なのは、見出しにある『21年度公的年金額微減へ 物価賃金反映0.1%程度』より『年金給付の伸びを抑える「マクロ経済スライド」は実施しない。』という点だということは、知っておく必要がありそうに感じます。
恐らく民間企業の平均基本給は、コロナショックの影響を本格的に反映する今年の春闘を経ますから、もっと落ち込むでしょう。
ただ、中にはコロナショックの恩恵を受けて給料が激増するところもあると思いますが。
支給は微減ですが、国庫支出は1.4%増加ですね。

https://www.mof.go.jp/budget/budger_workflow/budget/fy2021/seifuan2021/13.pdf
2021年度支給の公的年金額が0.1%程度下げられるのだそう。(金額にすると月200円程度だそうです)
「年金額改定の指標となる物価や賃金が伸び悩んでいるため」とのこと。