TDK、蓄電池などに5200億円 電子部品大手がEVシフト
コメント
注目のコメント
TDKのパワーセルは、以下に詳しく紹介されてます。
https://www.jp.tdk.com/tech-mag/front_line/009
中CATLの前身で香港にあるTDKの子会社ATLで作られています。ATLはiPhoneなどにも採用されているリチウムイオンポリマーのパウチ型電池がメインですが、これを車載用に高容量化するために、円筒型のように中で巻回しているのが特徴です。
なおTDKは全固体電池のCeraChargeも作ってます。
https://www.jp.tdk.com/tech-mag/front_line/002
パワーセルも電解質がポリマーなので全固体電池と言えるのですが、CeraChargeとは全くの別物です。ちょっと混乱しますね。
この記事では紹介されてませんが、ソニーの電池事業を引き継いだ村田製作所も車載用バッテリー狙ってますが、こちらは全固体電池での参入を狙っています。旧ソニーのLFPは主に定置用蓄電池でfORTELION名称で、長寿命の家庭向けに実績が有ります。
こうしてロームなども含めた日系デバイスメーカーがEVへの投資を始めたのは自動車メーカーからの引き合いが多くなって来ていることの表れでしょう。バッテリー、パワエレ、モーター等々すべて日系メーカー製で揃えられますから、EVがスマホの二の舞いになるという論調も出てくるかと思います。
アナログでなくデジタルのデバイスなら尚更ですね。その離散データによる制御の皺寄せがエレキ回路ではなく、ソフトウェアに来ると思いますが、ここを製品プラットホームとして牛耳られると、スマホの二の舞いはあながち間違っていないことになりかねません。
デバイスメーカーが今後一捻り加えた製品を作って交渉力を持ち続けられるか?はたまた日系同士で消耗戦を繰り広げてしまうのか?今後の展開の分水嶺が近づいていると思います。3年で5200億円、1年で約1700億円。
TDKの過去数年の年間設備投資額はざっくり1700億円(研究開発費は約1200億円)、ただ電池が含まれるエナジー応用製品だけを見ていくと600~800億円。
5200億円という数値が連結か、それとも電池を中心としたこちらのセグメントだけの話か分からないが、連結とすればこれまでと同じ、セグメント中心とすると約1000億円の上乗せ。
なお、電池専業のCATLは年間大体1000~1500億円。セグメントに上乗せとすると、大体同じような設備投資の規模になっていく(今後CATLも加速するかもしれないが…)。下記箇所、そうなのだが、テスラが採用したSiCパワー半導体はローム製ではなくSTマイクロ製。実績で遅れを取る分野が既に出て来ている。
「ロームは従来の半導体材料であるシリコンに比べて省エネ性能が高い「炭化ケイ素(SiC)」を使ったパワー半導体の開発で先行している。」