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一方、アメリカはトランプ政権の4年間はもとより、その歴史においても最大級の危機的な分断を経験しています。
バイデン次期大統領は、昨年11月7日の大統領選挙勝利演説において、「私は分断ではなく統合を目指す大統領になることを約束する」と宣言しましたが、その後、さらに分断が最大級に拡大しているなかで、今月20日に行われる大統領就任演説は国内外から注目を集めています。
議会3誌の1つである『THE HILL』では、1月7日付の「バイデンの就任演説は歴史書に記されるものになるかもしれない-実際そうならなければならない」というタイトルの記事で、「バイデンの就任演説は、リンカーンの高潔な理想主義とルーズベルトの明確な実利主義を組み合わせる必要がある」と述べています。
私は、東洋経済オンラインにおいて、4年前のトランプ大統領の就任演説に際して、事前の演説内容予測記事と事後の同演説分析記事を執筆した経緯にあります。
今回も1月20日のバイデン次期大統領就任式をはさんで、演説予測と演説分析を2回にわたって展開していきます。
本日配信記事においては、バイデン次期大統領に求められる重大な課題について、1月20日の大統領就任演説に対しての7大注目ポイントへの予測という切り口から、そして、「バイデンの就任演説は、リンカーンの高潔な理想主義とルーズベルトの明確な実利主義を組み合わせる必要がある」ということについても考察しました。
お時間許す際に是非実際の記事をお読みいただければ幸いです。
習主席は講演において経済のグローバリゼーションを擁護する発言を繰り返しましたが、(内実どうあれ)アメリカ・ファーストを訴えるトランプ大統領の世界観を意識していることが鮮明に伝わってきました。当時、アジアの専門家と米中関係について意見交換すると、この両者の演説の比較が必ず話題になりました。
大統領就任演説は一義的には米国民に向けたものですが、新たに米国を率いる大統領が語る世界観、アジアも注視せざるを得ません。