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逆に、コロナ前の都心5区の空室率の1.5%というレベルが異様な低さだったようにも思います。東京ドーム16個分と聞くと確かに膨大に感じますが、ニューヨークなどの主要都市の空室率はコロナ前から二桁です。エリアや仕様について需給のミスマッチがあるのである程度の空室が生じるのは自然でしょう。

昨年も、日本の事業用不動産は投資先としての高い人気を維持しましたが、ハイクラスな場所に豪華なオフィスを構えることの価値が薄れた今、過去のような高稼働率には戻らない可能性を前提に考えるべきでしょう。
オフィスの大事な役割の一つとして、過去は社員採用時の訴求力(こんなオフィスで働いてみたい)がありました。
これからは、「超一等地のオフィス」がある会社と「いつでもどこでもリモートワークできる環境」がある会社のどちらが外から見て魅力的であるかの戦いですね。
どちらもあれば言うことがないのは間違いないですが笑
都心の一等地にオフィスを構える必要のある業種は、極めて限られているはずです。

メーカーは製品の性能と納期の正確さが命なので、一等地にオフィスを構える必要はありません。

金融機関も、オフィス面積を縮小してネット分野に移行した方が収益が上がります。

一等地にオフィスを構えるのは、経営陣の見栄と従業員のささやかなモチベーションアップ程度の効果しかないのかもしれません。

テレワークや在宅が進めば、このような本質的な疑問が表面化するのではないでしょうか?
コロナ禍でリモートワークが定着しつつあり、オフィスの役割が大きく変わってきています。景気悪化で固定費の削減が真っ先にあり、もう以前のように超一等地に数フロアを確保し、見栄えを追求する企業は少なくなるのでしょう。

調べてみると、ここから数年、東京の大型再開発は多く計画されているようです。不景気の象徴にならなければいいですが。。

https://downtownreport.net/city/tokyo/
下記の三鬼商事のデータで、主要地域(千代田区、中央区、港区、新宿区、渋谷区)を前年12月から比較してもう少し細かく見ると
・空室率は、千代田区以外は概ね3-4%悪化(1%半ば→4-5%、千代田区だけ2%悪化にとどまっている)
・賃料は元々高かった渋谷区(25,213→23,816)と千代田区(24,384→23,622)が大きく下落した。港区・新宿区に至っては前年比では微増。
https://www.e-miki.com/market/tokyo/index.html
昨年12月末時点の東京都心5区(千代田、中央、港、新宿、渋谷)のオフィス空室面積が、前年同月の約3倍の約116万平方メートルに拡大したと三鬼商事が発表しているようです。

リリースはこちらです
https://www.e-miki.com/market/tokyo/index.html
都心5区という括りではその通りですが、個別で見ると渋谷では空室率の上昇が止まってきたというデータもあります。短期的には動きがあったとしても、都心5区というのは街に競争力があるので埋め戻せますから、そんなに心配していません。
問題は、それ以外のエリアだと思います。
都心の大型オフィス街で空室が増えている印象を受けますが、特に空室が増えているのは都心周辺の「中小規模のオフィス」です。都心3区といえど、中心のオフィス街周辺に大量の中小ビルがあり、そちらの解役は早くから目立っていました。特にベンチャーの多い渋谷区。

中小ビルと比べて、都心の大型オフィスの変動はあまり見られないのも実態です。もちろん、解約まで時間がかかっている可能性もあります。一方、大手ほど感染症対策のゆとりあるオフィス空間を構えられる余裕もあり、むしろ拡大する動きもみられます。

オフィス街オワコン!って言いたい気持ちは分かりますが、冷静に俯瞰することを意識したいです。個人的には、今までは都心のオフィスに人が集まりすぎていたとも考えてますが、大多数の人の価値観はそうそう動かないと感じてます。また、都心の大型オフィスのブランド価値はやはり相当高いので、多少賃料を下げればニーズが激減することは無さそうです。
都心のオフィス自体は無くならないと思いますが、リモートワークとのハイブリッド型によるスペース縮小は大きいトレンドかと思います。

そうした場合にどうなるか。

オフィス需要減退により、駅からのアクセスの悪いオフィスビルがマンションに変わる。オフィス街にあることで需要を拾っていたランチ、居酒屋の衰退。在宅ワーカー向けのランチや夕食需要を満たす形態の飲食店の増加。結果、住職遊一体のまちづくりに繋がるでしょうか。

個人的に在宅ワーク時に、妻とランチに出掛けられる、という新たな時間の使い方は結構新鮮で、平日ランチデートみたいな需要喚起はあるかもな、と思っています。
出張需要に影響があると思われ気にしているオフィスの動向。
空室が前年同月の3倍とは非常に大きな減少ですが、割合ではまだ5%以下にとどまるようです。

引き続き動向には注意したいと思います。