リクルートHD、新社長に出木場副社長 4月1日付
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リクルート傘下の完全子会社7社を吸収合併する件についての人事異動ですね。
先日書きましたが、リクルートのセグメント別の売上変化を見ると、コロナの影響もあり、特に人材募集系、メディア(結婚、旅行、飲食)の落ち込みが大きくなってます。
これまでは分社化することで、小回りが効くことを優先していたのでしょうが、この外部環境の変化に対応するために、一度集結して、事業再編を行おうとしようとしているのだと思いました。
■リクルートのセグメント別売上推移(十億円)
セグメント FY20Q2累計/FY21Q2累計
HRテクノロジー:209/178
メディア(住宅):54/54
メディア(美容):40/38
メディア(結婚):26/14
メディア(旅行):39/22
メディア(飲食):19/5
国内人材募集:142/91
国内人材派遣:278/285
海外人材派遣:353/288
👇👇👇グラフはこちら
https://docs.google.com/presentation/d/1-cxL9iGn35WHHjFm6bzYoy-RH0ySPcqNbitRF3vw7cQ/edit#slide=id.gb29a5a23c5_0_6
■リクルート、完全子会社7社を吸収合併、各事業のノウハウや人材資産を集約
https://www.travelvoice.jp/20210106-147881
注目のコメント
まわりは今日この話題で持ちきり。規定路線だったとは思いつつも、素晴らしい英断だと思います。楽天にいた身からすると、Yahoo Japanもすごいとは思いますが、今回の件はあらためて、リクルートの強さを象徴する人事だと思います。
リクルートのサクセッションプランは本当にすごくて、7年前くらいに当時の経営企画室長に聞いた話が忘れられません。曰く、1代後、2代後、3代後の社長候補40人ずつの120人のプールが常に更新され続けていて、その候補たちにストレッチアサインメントがされ続けている。指名報酬委員会とかを設けずにこうしたモデルがまわっているのは国内ではリクルートくらいではないでしょうか。
井木場さんがリードしたIndeedの買収は日本のインターネットサービス企業、ひいては日本企業においてあらためてエポックメイキングな出来事だったと思います。当時の1,000億円の投資が、これほどのアップサイドになるとは、当時のリクルートの経営陣も思っていなかったかもしれないだろうなと。このようなすばらしい意思決定や人事が今後もどんどん生まれてくると良いなと思う次第ですもう色んな人がコメントしてるから出木場さんの凄さをここで語るのは野暮なので、
2つだけ昔話を
僕は当時4年目の不良社員で5つ上の出木場さんと仲良くさせてもらってました。
当時出木場さんはGM(課長)で激務の中入院してしまったと聞いて、もう1人仲良しの同期と一緒にお見舞いに行きました。
実話系のマンガとかを何冊か買ってお見舞いに行ったら、胃に穴が空いて死にそうになってるのに
「皆に申し訳ないな」
と呟いてて、ああ僕は一生この人には勝てないなと思いました。
自分は同じ年に(当時の出木場さんは20代でした)、あんな風にコミットメントを持てるのだろうか?
と彼我の差を痛感しましたし、一生かけても自分には埋められない人間力を感じました。
その後僕がはじめてGMになった時に相談しに行ったのが出木場さんで
「世界は落下している」という名言をもらう事になります。
https://note.com/sudoken/n/n2ddcc4f4b706
もう一つのエピソードは
僕が結婚するキッカケになったのが出木場さんの車で喋ってた時の発言でした。
当時のワタクシは、全く褒められたことではないですが
女性とテキトウなお付き合いを繰り返すツマラナイ男でした。
「なんで結婚するのか、全く理解できない 損しかないじゃないですか?」
という僕に
「お前は本当に寂しい奴だな」
とボソっと言われた事がずーっと頭に残っていて
その事がキッカケで結婚して家族を持つこととなりました。
何が言いたいかというと、
別にじゃらんネットやホットペッパーや
アクションプラットフォーム構想や
ポンパレやリクルートポイントなどなど
IndeedやGlassdoorの実績の前から
僕から見ると圧倒的にスンゴイ人でしたし、
仕事以前に人間としての大きさを感じさせてくれた人でした。
どれだけ凄い結果も、そこに至る努力と覚悟を垣間見てきたので
素直に尊敬できましたし、ああ自分はまだまだだなと油断する事なく
やってこれました。
その人が今でも愛すべき古巣の社長になるんです。
本当に嬉しいんです。
とてもプライベートな心情ですが、お許しください。
おめでとうございます!追記:出木場さんがindeedを買収したのは9年前なので、当時36歳。海外スタートアップ(indeed)の1,000億円のM&Aをまとめて、そのままCEOとしてPMIを成し遂げ、売上は買収時から20倍以上になり、8兆円企業の会社の価値の大半を占める事業を作った。45歳と言う年齢でのリクルートHDトップ就任も全く違和感ない実績。
じゃらん、ホットペッパーなどの販促事業一本足になりつつあったリクルートにおいて、indeedというスタートアップを見つけてきてM&Aを行い、HR tech事業を収益の柱に磨き上げた出木場さんの功績はまさに非連続な成長の創出で、経営トップに相応しい功績だと思います。
出木場さんのindeed買収後のストーリーで印象的なのは、元からいる優秀な社員任せるスタイルで米国スタートアップを日本の会社が買収し成長させるという例を見ないPMIをやり切ったところです。学びが多いです。