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アフリカ、感染者300万人超え。初のワクチンの接種が開始

(アフリカにおけるコロナ状況その11)

アフリカのコロナの累積感染者数が300万人を超えました。

一人目の感染者が見つかった2月からの推移です。先週金曜日の1月8日の感染者数は3.6万人となり、これまでで最大の1日あたり新規感染者数となりました。

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累積300万人のうち、120万人が南アです。南アは1月6日以降、連日2万人台の新規感染者が見つかっており、1週間で感染者が12.5万人増えました。感染者のDT(倍加日数、感染者が2倍になるのにかかる日数)は45日まで縮まっています。

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滝を登るかのような増え方です。アフリカ全体の増加は、南アの増加が影響していますね。

ただちなみにこの倍加日数、日本はいま31日なので、直近では南アよりも早いペースで感染者が増えていることになります。

南ア、感染者は急増しているのですが、致死率は落ち着いています。「この1週間の死亡者数」/「2週間前の1週間の新規感染者数」で算出した「直近致死率」は4.4%ですが、12月半ば以降、減少し続けています。

アフリカ全体では、1月6日に1,100人が亡くなり、これまでで最大の1日あたり死亡者数となりました。

南アフリカでは、昨年12月に、変異種が発見されています。この変異種はいまのところ重症化したり、いままでと違う症状がでるとは報告されていないのですが、感染力は強いとされています。

ワクチンが効かないという報道もありましたが、効くという未査読の実験結果もでたようです。


それにしても、南アまではいかずとも、感染者が増えているナイジェリアやエジプトと、

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増加の波が一段落したケニアとモロッコ。

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何が違うのでしょうか。。国ごとに感染者数の増減はかなり違っています。

累積でみた致死率は、どの国も低いのですが、

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直近致死率(「この1週間の死亡者数」/「2週間前の1週間の新規感染者数」)が13%を超えているのがジンバブエです。

ジンバブエは、倍加日数も14日まで縮まりました。政府は、厳しいロックダウンに踏み切っています。

朗報?もあります。インド洋の島国であるセーシェル。タンカーの重油事故があったモーリシャスの近くで、モーリシャス同様、美しい海に囲まれた観光国です。

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そのセーシェルで、ワクチン接種が始まったと報じられています。アフリカで最初に開始した国となりました。

ワクチンは中国Sinopharmのものです。これに先立ち、中国の王毅外相は、セーシェルを訪問しています。他に訪問した国はナイジェリア、DRC、タンザニア、ボツワナ。中国の外相は毎年、年始にアフリカを5カ国ほど外遊するのが習わしとなっています。

アフリカで最大の感染者数であり、急増もしている南アは、2021年末までに国民の6割に接種を完了するという目標を掲げていますが、現在のところ製薬会社との契約交渉は完了していません。


アフリカにおけるコロナの状況や、各国が実施している入出国の規制や行動規制については、以下からご覧ください。


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