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「金利は邪悪」から転換=トルコ大統領、経済再生に本腰か

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    静岡県立大学国際関係学部 准教授

    「金利は悪」というのは、イスラームの思想によるものです。中世では、キリスト教でも、利子を取って金を貸すことは罪悪とされていました。そのため、キリスト教徒ではないユダヤ教徒が貸金業を独占し、資本を蓄積しました。現代まで至る、ユダヤ人の金融業における優位の起源です。同時に、ユダヤ人が「罪悪で金を稼ぐ」「キリスト教徒から搾取する異教徒」と見られて迫害を受けるようになった大きな原因でもあります。
     イスラームでも同様に、利子を取って金を貸すことは禁止とされてきました。ただ、ヨーロッパで成立した近代的な金融システムは、利子無しでは成り立ちません。銀行からの融資が無ければ産業の振興は推進できません。そのため、イスラーム諸国では、近代化にあたって、金利をどう扱うか、という議論が起こりました。
     20世紀に「イスラーム金融」という議論が出て来て、「利子を取って金を貸すのではない、事業に投資して配当を受け取っているだけだ」という理屈で、「イスラーム銀行」というものがつくられました。今では東南アジアをはじめ、中東や世界各地にあります。
     しかし、そんなものは誤魔化しだろう、というのはすぐに思いつくことです。そもそも、現在の通貨制度は、中央銀行が通貨を供給(マネー・サプライ)しますが、その際、政策金利をつけて一般の銀行に貸し付ける、というやり方をします。この時点で、利子が発生しています。
     現代のイスラーム思想家には、本当に利子を否定するためには、金本位制にするしかない、という主張もあります。通貨は兌換紙幣にするか、金貨と銀貨のみにするべき、という主張もあります。しかし、本当にやると経済が崩壊するので、やった国はありません。そんな中で、イスラーム国を名乗る勢力がまずやったのも、金貨と銀貨の発行でした。イスラーム主義政党の指導者であるエルドアン大統領もこれに近い思想の支持者で、現代の通貨制度を根本的なところで嫌っています。
     現在のトルコは、金融制度を含めフランスなどのヨーロッパ諸国をモデルにして1924年にできた世俗主義国家ですが、それを再イスラーム化したいというのが、エルドアン大統領の悲願です。


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    三菱UFJリサーチ&コンサルティング株式会社 副主任研究員

    態度を軟化させていますが、残念ながら、事情がまた落ち着けば態度が硬化する気もします。
    実態として、トルコの外貨準備は昨年半減しており、為替介入の余地が狭まっている事実があります。一方、追い風として、米国による結果的なドル安志向(財政と金融の拡張)が、リラ安圧力の緩和に繋がっています。
    なんとか綱を渡る「エルドアンマジック」が、問題の根本的な解決の障害になっています。金融市場でグローバルな変調が生じた際、強い下落圧力に晒されること自体にも変わりがないと考えています。

    誤解されている方々が散見されますが、トルコの金融システムはイスラム金融的な要素がかなり弱いです。むしろ開発途上国一般の、政府による統制的資金配分色が強い金融取引と、市場原理による金融取引のハイブリッドです。
    因みにイスラム金融は、不労所得としての金利は否定していますが、実際は金利に相当するプロジェクト収益を容認しています。プロジェクトに参加することをして勤労とみなす、かなりご都合主義的な概念ですが、つまるところ金利の否定は建前です。
    エルドアンが金利を否定しているというのは、金利を上げればインフレが和らぐという現象的な意味合いです。


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    第一生命経済研究所 首席エコノミスト

    観光収入が外貨獲得の柱となっていたトルコにとって、やはりコロナショックは相当影響が大きいでしょう。


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