インドネシア旅客機が墜落 国内線、乗客乗員62人
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インドネシアのジャカルタを離陸した直後の機体での事故という意味では、2018年のライオンエアの737MAXによる事故を彷彿とさせますが、今回は737-500という機齢が27年近い機体であった上、Flightradar24による航跡をチェックしても、上昇中にいきなり真っ逆さまという状態になっており、高度を乱高下させていた737MAXとは違うように見受けられます。
当時の気象状態は、積乱雲は散在していたものの、特に強い雷雨になっていた等の状況は見受けられず、直接の原因になっているとは考えにくい状況です。スリウイジャヤ航空そのものも、2018年に国営のガルーダ航空と提携しており安全とされている航空会社でした。
当該機の航跡データを見ていると、高度を失い始めたときには速度が低下しており、それが途中で速度が上がり海面へ墜落したように見受けられるので、何らかの理由で失速した状態に陥り、その後落下して墜落となったように見受けられます。
なお737の当該シリーズは、確かに1990年代に方向舵のコントロールユニットの不具合に起因する事故を複数発生させていますが、それについては2002年までに対応策が取られ、それ以降はそれに起因する事故というのは報告されていません。
現場は浅い海底ですので、ライオンエアの事故と同様、ブラックボックスからのデータの再現が可能であると思われます。まずはその回収を待ちたいところです。この機体は製造から26年、かつて存在したアメリカの航空会社コンチネンタル航空からスリウィジャヤ航空に売却されたもの(B737-500)。B737は設備が貧弱な空港でも使い易くロングセラーとなっている一方で、その弊害として新鋭機を購入できない会社が中古として利用することが老朽化による事故に繋がったり、そもそもB737(-300, 400, 500)には方向舵に関するシステムに構造的欠陥があり、何件かそれに起因する大きな事故も起こっているようです(これについては以前対応策が取られて以降新たな事故は起こっていないとのことでした)。
信頼されて長く世界中で使われていれば、事故の数も増えるのは当然ではありますが、、
また、737シリーズの最新作である737MAXも2019年3月に起こった墜落事故を受けて全世界で一時運行差し止めとなっていたのは記憶に新しいところです。
乗員乗客の皆様の無事をお祈りしています。
https://www.ifn.news/posts/sriwijaya-air-flight-sj182-missing-after-departure-from-jakarta/
追記
沖合で機体の破片と見られる物体が発見されたようです。。とにかく無事を祈ります。
あとコメント欄を見てちょっと補足します。
・旅客機のシェアはボーイングとエアバスが二分しています。すなわち、ボーイングだから即危険ということではないです。あなたが乗ったあの飛行機もLCCでない限りきっとボーイング。
・B737は1万機生産されている超メジャー機なので、これが危険というわけでもないです。立て続けに事故が起こって生産/飛行停止していた(昨年末にアメリカン航空が再開したらしいが)なのはB737MAX。