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最前線の医師たちは懸命に頑張っています。それを批判するつもりはまったくありません。問題は、「医師の頑張り」だけで成り立つ日本の医療体制です。とりわけ救急医療はずっと問題が放置されてきました。よく言われているように、医師会は救急医療と距離があり、建設的な意見が出てきません。国や自治体が率先して動くべき分野です。諸外国ではそうなっています。しかし日本ではそうなっていません。

この問題の本質をファクトをもって報じる必要がある。そう考えて、筆者の笹井恵里子さんは年末年始のERに密着しました。これは全3回の最終回です。記事の狙いは、この第3回の最後の文章にまとまっています。

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この3回の連載で、私は日本で最も救急搬送患者を受け入れる湘南鎌倉総合病院ERの様子を伝えつつ、この地域をモデルとし、トップダウンで各地の病院機能の役割分担を進めてほしいと願いながら筆を進めた。

大規模病院に医療資源と患者を集約させ、周囲の病院がその後方支援をする。それは医師をはじめとした医療従事者と、住民の両方を守ることになる。今回の密着取材で改めてその確信を得ている。

コロナ禍は長年無視されてきた医療業界の問題点を露見させた。非常時の今だからこそ、改革は進めやすいはずだ。「医療崩壊」といわれる危機を繰り返さないためになにをするべきか。このリポートが一助になることを願っている。
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第1回では「医療崩壊寸前への違和感」という打ち出しが、うまく届かなかったと反省しています。ぜひ第1回から続けて読んでいただきたいです。

第1回 「医療崩壊と叫ぶ人が無視する事実」コロナ禍でも絶対に救急を断らない病院がある
https://president.jp/articles/-/42186

第2回 「コロナは治ったのに転院先が見つからない」救急の最前線でいま起きていること
https://president.jp/articles/-/42221

第3回 コロナ禍での医療崩壊を止めるために、東京都がいますぐやるべきこと
https://president.jp/articles/-/42263
念のため、対立?を煽る意図はありません。

医師会とコロナ医療の最前線との距離感は、やはり掛け離れているような気がします。