デジタル人民元、始動へ=世界初、年内にも―中国
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デジタル通貨(CBDC)の開発は、各国にとって通貨を巡る覇権争い、マネロンの監視、徴税などになります。カンボジアなどの新興国でもCBDCの導入が進んでいますが日本の技術が使われています(ソラミツ社)。
銀行口座などが普及していない農村部などでは、金融へのアクセス(Financial Inclusion)という観点からも効果があると思います。
記事もある通りセキュリティが大きな問題でこれまでにも米国などがデジタル通貨の導入を見合わせてきました。中国ではアリペイやウィーチャットペイといったモバイル決済がすでに幅広く普及しているため、国民の意識という面においてはデジタル人民元の普及ハードルは比較的低いかと思います。
一方で、高齢者などスマホを持っていないデジタル弱者もいますので、その対応も必要です。
昨年人民銀行が発表した公告(2020年第18号)では、現金受け取り拒否を「違法行為」としたうえで、「法律に基づき取り締まる」と明記しました。
現金受け取りを拒否するような業者が増え、デジタル弱者の生活に影響しないよう、しっかりと準備はしているようです。デジタル人民元の動きについては、ここで取り上げられている中国国内での始動の時期以上に、香港で「クロスボーダー決済」のサンドボックスを行う可能性があることに注目しています。
https://www.google.co.jp/amp/s/forkast.news/hong-kong-pilot-test-china-dcep-digital-currency/amp/
国内で使われているだけなら、これまでのアリペイ、ウィーチャットペイの延長ですが、これが他国との決済に使われるようになると、国際通貨覇権上、全く異なる意味を持ちますので、注視する必要があると思います。