バイデン氏当選に異議申し立てへ 共和党議員、6日の公式集計で
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6日に開かれる米両議会から目が離せない。選挙人投票の公式集計では19世紀以来、はじめて大統領選で示された民意を覆すべきかという討論と投票が行われるのである。
一昨年まで駐日アメリカ大使だったハガティ新選上議員はじめ11名もの共和党上院議員が党執行部に反旗を翻し、大統領選の結果に異議申し立てを行うと発表。
最高裁を含む60以上もの裁判で敗訴し、どの州においても再集計と法に則った検証を重ねた結果組織的不正も有意な事故も起きておらず、自らも具体的なファクトに言及しないにも関わらず、である。
負け戦に挑むのは、トランプ氏が連日飛ばす執拗なツイートに煽られる岩盤支持層へのへつらいと、今後各選挙の指名争いで影響力を持ち続けるトランプ氏の怒りを交わすというシニカルな計算が透けて見える。
バイデン氏の就任を阻む可能性がゼロに近い。しかし共和党の今後の勢力図と、政権運営には大きな影が射すこと必至。クルーズやインホフなどの有力議員までもがトランプの主張に同調して選挙人投票の結果を認めないという姿勢を見せているのは大きな衝撃となっている。アメリカの民主主義、本格的にヤバい段階に入っている。
証拠もなく、あらゆる政府の報告で選挙不正はないという結果になっているのに、それでもバイデン当選に異議を申し立てるのは純粋にトランプ支持者の票が欲しいから。ひどいのはハガティ元大使を含め、バイデンと同じ投票用紙で当選した議員までが、その選挙の不正を主張していること。「異議を唱える」まではいいとしても、ハガティ前大使を含む、このうちの4人は同じ投票の際に選ばれた初当選議員。「自分の当選を無効にしてほしい」といっているようなもの(WY、KS、TN、AL州なので辞めても自分が州知事に任命されそうですが)。「異議」はもう少し増えるかもしれませんが、結果を変えなくても「トランプ支持」をうたっておいた方が選挙区の支持者には評価されるという「合理性」はあるのかと思います。