老後に失敗しない退職金の運用法、年始に勉強
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注目のコメント
退職金前提での資産運用は、もうこれからは少ないケースになっていくのかもしれません。またまもなく退職、というときにまなぶものでもありません。
私も得意な方ではないですが、知ろうとするかどうかは大きな違いを生むと思っています。本当は仕事を始める時からお金について学ぶ機会があるといいですよね…何をもって成功・失敗というのかはわかりませんが…。
20年以上多数の高齢者と接して感じていることは、『お金と同じくらい助け合える仲間がどれだけいるか?』が重要。
それは、担い手の人材不足と在宅生活限界点の両面で言えます。
【担い手の人材不足】
人口減少に加えて介護サービスは成り手の減少が著しいため、需要と供給のバランスが崩れています。ヘルパーやケアマネジャーなどについては、数年後『受ける権利はあるのに(支援者の)人手不足で受けられない』という時期に入ると言われています。
【在宅生活限界点の低下や早期発見】
また、『金の切れ目は縁の切れ目』と言われるように、お金を介してのサービスしか受けていないと、心身の機能低下は著しいです。なぜなら、『金で繋げた関係性』では、支援者は必要最低限のビジネスとしての関わりしか持とうとしません。仕事としての関わりって、そんなものです。つまり、感情労働の『感情』を抜いた『労働』は買うことができるけど、それ以上の関係性を築くことは困難になります。
結果、独居の場合などは認知症の早期発見を逃したり、在宅生活の限界点が著しく低下する傾向があります。
想像してください。
■少ない資産で生活しているけれど、周囲に通院介助や食料を届けてくれる仲間がいて、毎日誰かが話し相手と様子伺いに来てくれる高齢者。
仲間は高齢者の人柄を把握しているから臨機応変に対応してくれ、地域の情報も運んできてくれる。そして、高齢者が周囲にとって『必要な存在である』ことを実感できる。
■資産はたくさんあるけれど周囲に仲間はおらず、毎回電話をしないとサービスは受けられず、かつ、都度細かい希望を説明しなければならない高齢者。関わる人は他人だから日々の変化は把握されにくく、受けるサービスはビジネスとしての労働のみ。高齢者の存在価値を認めてくれる人は彼らに期待できない。なぜなら、お金や契約で成り立つ関係性だから。
どちらが良いかは人それぞれでしょうが、仲間など親身になってくれる人がいない環境は、想像以上に高齢者のメンタルや疾患を低下します。
お金は確かに生きる上で大切です。
生き長らえるだけなら、お金をせっせと貯めれば良いと思う。
ただ、何事もバランスが大切。
老後を心身共に豊かに過ごしたいと考えるならば、元気なうちに生活圏内での人間関係を育む視点も必要です。本記事のテーマとして「老後に失敗しない退職金」とありますが、ここていう失敗とは何を指すのでしょうか?老後とはいつのことを指すのでしょうか?
1人1人違った定義があって、人それぞれの人生ですので、ここに書かれている内容は参考程度に捉えた方が宜しいように思います。
大事なのは、自分が老後とする時期に
・どうありたいか
・何をしたいか
・それにはいくら必要になるのか
です。
ここを明確にしないと、お金を貯めることや運用することが目的になりがちです。